持丸かおりは夫を亡くし、シングルマザーとして家族を支えた。長女が家を出て行き、次女の双葉と2人で生活するようになった。高校生になった双葉は反抗期を迎えた。かおりは双葉に逆襲するため、「キャラ弁」を作り始めた。
映画『今日も嫌がらせ弁当』の作品情報
- タイトル
- 今日も嫌がらせ弁当
- 原題
- なし
- 製作年
- 106分
- 日本公開日
- 2019年6月28日(金)
- 上映時間
- 106分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
- 監督
- 塚本連平
- 脚本
- 塚本連平
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 篠原涼子
芳根京子
松井玲奈
佐藤寛太
岡田義徳
村上知子
佐藤隆太 - 製作国
- 日本
- 配給
- ショウゲート
映画『今日も嫌がらせ弁当』の作品概要
エッセイ本『今日も嫌がらせ弁当』も出版されたkaori(ttkk)原作の人気ブログ、『kaori(ttkk)の嫌がらせのためだけのお弁当ブログ』を元に制作された作品。「キャラ弁」を軸に、シングルマザーの持丸かおりと反抗期を迎えた娘の双葉との親子のやり取りが描かれている。「神泉系バンド」として人気を博している若手バンドのフレンズが主題歌を担当し、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』(08)を手がけたことで有名な塚本連平が監督・脚本を担当している。
映画『今日も嫌がらせ弁当』の予告動画
映画『今日も嫌がらせ弁当』の登場人物(キャスト)
- 持丸かおり(篠原涼子)
- 白黒ハッキリつけたがる性格。夫が亡くなって以降、シングルマザーとして子供のために働いている。料理が大好き。
- 持丸双葉(芳根京子)
- 八丈高校・家政科に通う学生。かおりの娘(次女)。反抗期を迎える。クールな性格。幼馴染に思いを寄せている。
- 持丸若葉(松井玲奈)
- かおりの娘(長女)。かおりと同じ工場で働いている。双葉の良き理解者。一人暮らしをしている。
映画『今日も嫌がらせ弁当』のあらすじ(ネタバレなし)
持丸かおりは夫の島次郎、長女の若葉、次女の双葉と幸せに暮らしていた。しかし、買い物を頼んだ島次郎が、トラックに轢かれて亡くなってしまう。それ以降、かおりは子供達のために朝から晩まで働いた。
双葉は幼い頃はかおりに懐き、お母さんと一緒にレストランで働くと言っていた。だが、高校生になり、反抗期を迎えた双葉は生意気な態度でまともに返事もしなくなった。かおりは双葉に逆襲するため、嫌がらせとして「キャラ弁」を作り始めた。クラスメイト達から注目され恥ずかしい思いをするが、双葉はお弁当を残さず食べた。
いつしか、かおりは双葉へのメッセージを「キャラ弁」で伝えるようになった。相変わらず双葉の反抗期は続いており、かおりと衝突することも少なくなかった。そんなある日、かおりが倒れてしまう。
映画『今日も嫌がらせ弁当』の感想・評価
お弁当に込められた子供への深い愛情
映画の元になったのは、kaori(ttkk)が2012年から始めたブログ『kaori(ttkk)の嫌がらせのためだけのお弁当ブログ』である。ブログは主婦層を中心に人気を集め、「Amebaブログ・デイリー総合ランキング1位」や「にほんブログ村・面白家族ランキング1位」を獲得している。特に反響が大きかった部分は抜粋され、エッセイ『今日も嫌がらせ弁当』が発売された。エッセイはシリーズ累計発行部数20万部を記録している。
kaori(ttkk)は離婚後にシングルマザーとして2人の娘を育てている。そして、反抗期を迎えた娘への逆襲として、「キャラ弁」の制作を始めた。「キャラ弁」は具材を使い、絵や字を形作る。ただお弁当を詰め込む以上に時間がかかる作業となる。そこにはただの嫌がらせだけではなく、娘への深い愛情が垣間見える。だからこそ、多くの人の心を掴むブログとなった。映画も原作のブログの雰囲気を損なわず、母が娘へ抱く愛情がしっかり伝わってくる作品となっている。
人気女優・篠原涼子×芳根京子共演作
シングルマザーとして仕事と主婦業を頑張る主人公・持丸かおりを演じたのは、ドラマ・映画・CMと幅広い活躍を見せる女優の篠原涼子である。篠原は映画化もされた『アンフェアシリーズ』や蜷川幸雄が演出を務めた舞台『ハムレット』など、数々の人気作に出演している。
かおりの娘で反抗期を迎えた高校生・持丸双葉を演じたのは、映画『累 -かさね-』での演技が高い評価を受けた芳根京子である。芳根は若手女優の中でも頭角を現しており、2019年5月17日に公開された映画『居眠り磐音』や2020年に公開予定の映画『峠 最後のサムライ』にも出演している。
双葉の姉の若葉役でアイドルグループSKE48の中心人物だった松井玲奈が出演し、かおりの友人役でお笑い芸人・森三中の村上知子が出演するなど、個性的な女優達が脇を固めている。
マルチな才能の塊、塚本連平監督作品
監督・脚本を務めたのは、市原隼人×佐々木蔵之介が共演して話題を集めた『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』(08)を手がけた塚本連平。塚本は最近では、韓国の人気アイドルグループ「KARA」の元メンバーである知英の映画初主演作の『レオン』(18)や、テレビ東京系列のドラマ『記憶捜査〜新宿東署事件ファイル〜』(19)を手がけている。映画監督だけでなく、脚本家、企画プロデューサー、情報バラエティ開発などマルチな才能を発揮している人物である。
主題歌はフレンズの『楽しもう』という楽曲が起用されている。2015年に結成されたまだ若手のバンドではあるが、数々のイベントやフェスを経験しており業界関係者から一目置かれている。フレンズにとって初の映画主題歌という記念すべき作品でもあるため、フレンズファンにとっても必見の作品となっている。
映画『今日も嫌がらせ弁当』の公開前に見ておきたい映画
ぼくたちと駐在さんの700日戦争
塚本連平監督の代表作。くろわっ原作のエッセイを元に制作された作品。原作のエッセイは2007年に英語版が公開されており、アメリカの「ワールド・トップ・ブログ」でユーモア部門1位を獲得した。栃木県那須烏山市で撮影が行われている。映画化の他、ドラマCD化や漫画化も行われており、「ぼくちゅう」の愛称で人気を博した。
ママチャリは仲間と共に悪戯をして遊ぶ日々を送っていた。そんなある日、友人の西条がスピード違反で停学になってしまう。ママチャリ達は西条をスピード違反で捕まえた駐在に腹を立て、復讐することを決意する。それから、ママチャリを始めとした7人の学生と、正義を愛する駐在さんとの戦いの日々が始まった。彼らの戦いの行く末とは?
アンフェア the end
篠原涼子の代表作。フジテレビ系列で放送されていた連続ドラマの劇場版作品。2007年に『アンフェア the movie』、2011年に『アンフェア the answer』が公開されており、本作はアンフェアシリーズの完結編となる物語になっている。興行収入は23.6億円にも上り、動員ランキング初登場1位を記録した。
警視庁検挙率ナンバーワン刑事・雪平夏見。雪平は刑事だった父の死の真相を追い、警察の闇を知った。そして、鍵となる機密データを手に入れる。国家を裏で操る権力組織の存在にまで辿り着き、彼らとの最後の戦いが始まろうとしていた。そんなある日、転落事件が起きる。雪平は現場で「アンフェアなのは誰か」と書かれた紙を見つけた。それは10年前に起きた事件で発見された物と同じ物だった。
累 かさね
芳根京子の代表作。松浦だるま原作の漫画を元に制作された作品。芳根は天才的な演技力を持つが自分の容姿にコンプレックスを抱く淵累を演じ、土屋太鳳と共にダブル主演を務めた。「第18回ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭・観客賞」を受賞するなど、国内外問わず高い評価を受けた作品。村井國夫、檀れい、浅野忠信など演技派俳優達が脇を固めている。
淵累は天性の演技力を持っていたが、右頬に大きな傷跡があり、そのことがコンプレックスになっていた。丹沢ニナは圧倒的な美しさを持っていたが、女優として芽が出ず、ある悩みを抱えていた。累とニナは出会い、キスによって顔を変えることができる口紅を使うようになった。累とニナは舞台演出家の烏合零太に思いを寄せるようになり、嫉妬と欲望を滾らせていく。
詳細 累 かさね
映画『今日も嫌がらせ弁当』の評判・口コミ・レビュー
「今日も嫌がらせ弁当」を見ました。反抗期で口を利かない娘への嫌がらせ?のために、キャラ弁やメッセージ弁を作り続ける母と、ウザッたがりながらも毎日完食する娘。何だかんだ仲がいい。篠原涼子のカラッとしたキャラが良かったです。高校の時、毎日弁当を作ってくれた母親のことを思ってしまった。 pic.twitter.com/AOFxmML0zI
— パパンダ_NEO (@hkbesubesu) 2019年6月30日
『今日も嫌がらせ弁当』観終わりました。
鑑賞前は「この手の映画はよくあるパターンに終始するだろうなぁ」って思ってたけど、よくあるパターンに終始してました 笑
キャラ弁のクオリティが高くて、それを見てるだけでも楽しめました。
篠原涼子はクールな役も似合うけど、バカ陽気な役もよく似合う!— Mills (@aikkmmsh) 2019年6月28日
『今日も嫌がらせ弁当』
とても八丈島愛あふれた素敵な映画でした!泣いちゃった。
それにしても八丈島満載で、知り合いも満載で。笑
撮影した写真が使われてて一人でニヤニヤしてました。
ぜひ映画見てそして八丈島にみんな来て欲しい。 pic.twitter.com/JVJ0gWLw7N— 八木千賀子(sval@すばる) (@sval16) 2019年6月29日
映画『今日も嫌がらせ弁当』のまとめ
「キャラ弁」を中心に、親子の喧嘩だけでなく家族としての深い愛情も感じられる作品になっている。また、主人公の持丸かおりのブログを参考に「キャラ弁」作りに奮闘する父と子の様子も描かれているため、女性だけでなく男性も楽しめる作品になっている。改めて親の大切さや子供の大切さを感じられる物語になっているため、家族で見に行くのもお勧めである。主題歌を担当したフレンズ の歌声がとても綺麗で、笑って泣ける物語を優しく包み込んでいる。
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