大学生の「私」は友達がおらず、孤独で退屈な日々を過ごしていた。そんなある日、かくれんぼ同好会で知り合った「先輩」に心を奪われる。さらに、「私」は「黒服」という謎の男と知り合う。「黒服」はある過激な計画を実行しようとしていた。
映画『真夜中乙女戦争』の作品情報
- タイトル
- 真夜中乙女戦争
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年1月21日(金)
- 上映時間
- 113分
- ジャンル
- ラブストーリー
サスペンス
青春 - 監督
- 二宮健
- 脚本
- 二宮健
- 製作
- 堀内大示
藤島ジュリーK.
小川悦司
中田しげる
田中祐介
五十嵐淳之
高木智香
千綿英久 - 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 永瀬廉
池田エライザ
篠原悠伸
安藤彰則
山口まゆ
佐野晶哉
成河
渡辺真起子 - 製作国
- 日本
- 配給
- KADOKAWA
映画『真夜中乙女戦争』の作品概要
独特な世界観が大きな話題を集めた、F原作の小説を元に制作された作品。主人公の男子大学生「私」が、「先輩」に思いを寄せながら、謎の男「黒服」が立てた過激な計画に巻き込まれていく姿が描かれている。映画『とんかつDJアゲ太郎』(20)を手掛けた二宮健が、監督&脚本&編集を担当した。世界的に活躍するシンガーソングライター、ビリー・アイリッシュの楽曲『Happier Than Ever』が主題歌に起用されている。
映画『真夜中乙女戦争』の予告動画
映画『真夜中乙女戦争』の登場人物(キャスト)
- 私(永瀬廉)
- 大学生。かくれんぼ同好会で知り合った「先輩」に思いを寄せる。退屈な日々を送る。
- 先輩(池田エライザ)
- かくれんぼ同好会所属。聡明で美しく、魅力的な女性。「私」と親しくなっていく。
- 黒服(柄本佑)
- 謎多き人物。実業家として成功している。天才的な頭脳を持っており、周囲から一目置かれている。
映画『真夜中乙女戦争』のあらすじ(ネタバレなし)
大学生になったばかりの「私」には、友達がいなかった。深夜バイトで働きながら、一人で退屈な毎日を過ごしていた。そして、折角通っている大学の講義は身が入っておらず、そんな自分にもどかしい思いを抱いていた。
ある日、私は「かくれんぼ同好会」で知り合った「先輩」に心を奪われる。先輩は美しく聡明で、強い存在感を放っていた。私は自分の思いを上手く伝えることもできないまま、先輩と一緒に過ごす時間を楽しんでいた。
その一方で、私は「黒服」という謎の男と知り合う。黒服は自分を支持する者達と共に、悪戯を仕掛けていった。初めは周囲の人をほんの少し困らせる程度の悪戯だったが、その規模は少しずつ大きくなっていった。そして、黒服は「真夜中乙女戦争」と名付けた新たな計画を立てる。それは多くの人を危険に晒す、過激な計画だった。
映画『真夜中乙女戦争』の感想・評価
世界的大スター、ビリー・アイリッシュの楽曲が主題歌に
主人公は男子大学生の「私」。孤独でやる気のない彼が、「かくれんぼ同好会」で知り合った「先輩」に恋をする。最初は普通のラブストーリー映画のように思えるが、謎の男「黒服」が登場することで徐々に物語は不穏な気配を漂わせてくる。
黒服は周囲から一目置かれるようなカリスマ性を持つ人物である。自分を支持する者達を巻き込みながら、悪戯を仕掛けていく。その悪戯は過激になっていき、「真夜中乙女戦争」と名付けられた東京爆破計画が実行される。
衝撃的な展開を見せる本作品の主題歌に、世界的大スタービリー・アイリッシュの楽曲『Happier Than Ever』が起用された。ドラマチックなメロディーとビリー・アイリッシュの印象的な歌声が、物語を最高潮まで盛り上げている。
大ヒット小説の主演は「King & Prince」の永瀬廉
本作はKADOKAWAから刊行された、F原作の小説を元に制作されている。原作の小説は累計発行部数51万部を突破している大ヒット小説である。ジャンルは青春小説、恋愛小説、犯罪小説に当たり、独特な世界観を持つストーリーが大きな話題を集めた。
主人公の「私」を演じたのは、アイドルグループ「King & Prince」の永瀬廉。映画『うちの執事が言うことには』(19)や映画『弱虫ペダル』(20)などの作品に出演しており、役者としての地位を着実に築いている。
「私」が思いを寄せる「先輩」を演じたのは、女優の池田エライザ。映画『賭ケグルイ』シリーズなどのヒット作に出演している他、最近では歌手や映画監督としても活躍している。
物語の鍵を握る謎の男「黒服」を演じたのは、俳優の柄本佑。「第40回エランドール賞新人賞」や「第92回キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞」など様々な賞に輝いており、強い存在感と高い演技力を兼ね備えた人物である。
才能の塊、二宮健監督
二宮健が監督&脚本&編集を担当した。桜井ユキ×高橋一生が恋人役で共演した映画『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』(17)で、商業映画監督デビューを果たす。大学在学時に手掛けた映画『小林は何故、真顔で涙を流したのか?』が「第17回京都国際学生映画祭 長編グランプリ」を受賞するなど、新人の頃から優れた才能を発揮していた。
最近では、岡崎京子原作の漫画を元に制作された映画『チワワちゃん』(19)、テレビアニメ化もされた大人気漫画の実写映画作品『とんかつDJアゲ太郎』(20)など、話題作の監督を務めている。そして、映画上映企画「SHINPA」の主宰者としても活動しており、映画業界の更なる発展に貢献している。
映画『真夜中乙女戦争』の公開前に見ておきたい映画
とんかつDJアゲ太郎
二宮健が監督&脚本を担当した作品。原案:イーピャオ&作画:小山ゆうじろうによる漫画を元に制作された。2016年にはテレビアニメ化もされ、読売テレビなどで放送されている。ダンスロックバンド「DISH//」のメンバーとしても活躍する北村匠海が主演を務め、映画『暗殺教室』シリーズなどに出演している山本舞香がヒロインの服部苑子を演じた。
勝又揚太郎はとんかつ屋「しぶかつ」の三代目だが、仕事に対してのやる気がなかった。いつものように友達と遊んでいたある日、スタイリスト事務所で働く女性・服部苑子の姿を見かける。美しい苑子に一目惚れをした揚太郎は、彼女の心を掴むためにDJを目指すことを決意する。仲間達に協力してもらいながら、揚太郎の特訓の日々が始まった。
詳細 とんかつDJアゲ太郎
弱虫ペダル(実写)
永瀬廉が主演を務めており、自転車競技部に入部した少年・小野田坂道を演じている。渡辺航原作の少年漫画を元に制作された。実写映画化だけでなく、舞台化、テレビドラマ化、ゲーム化も行われている大人気作品。自転車競技を題材にした作品ということもあり、役者達は過酷な練習期間を経て撮影に挑んだ。そのため、白熱のレースシーンは、見どころの一つとなっている。
千葉県立総北高等学校に入学した小野田坂道は、アニメオタクの普通の高校生。ある日、今泉俊輔という名の男子生徒に出会い、ひょんなことから自転車競技部に入部することになる。運動は苦手だったが、実はロードレーサーとして優れた力を秘めていた。坂道は仲間と走る楽しさを体感し、インターハイ優勝を目指して練習に励んだ。
詳細 弱虫ペダル(実写)
賭ケグルイ
池田エライザの代表作で、生徒会長の桃喰綺羅莉を演じている。原作:河本ほむら&作画:尚村透による学園漫画を元に制作されたテレビドラマの劇場版作品。原作者の河本ほむらが、劇場版のシナリオ原案&シナリオ監修に携わっている。2021年6月1日には続編となる『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』が公開された。
私立百花王学園では、ギャンブルの強さによって階級が分けられていた。生徒会長の桃喰綺羅莉が学園を牛耳り、ギャンブルに負けた生徒達は酷い扱いを受けていた。そんな学園に、ギャンブル好きの蛇喰夢子という名の少女が転校してくる。一方、学園からギャンブルを排除しようとする「ヴィレッジ」と呼ばれる組織が、密かに仲間を増やしていた。「ヴィレッジ」の存在を疎ましく思った生徒会は、全校生徒強制参加のギャンブル大会を開催することを決定した。
詳細 賭ケグルイ
映画『真夜中乙女戦争』の評判・口コミ・レビュー
『真夜中乙女戦争』
審美眼を疑われるのは重々承知で、今年ベスト候補!薄めまくってシャバシャバになった『ファイト・クラブ』を、永瀬廉とエライザの圧倒的顔面力と虚ろなスタイリッシュ画作りで現代日本にリメイク。
誰がどう見ても作り物でしかない“虚構”の極地。ここまで軽薄な映画は久々に観た! pic.twitter.com/QaELTqaFRG— 囁きのWhisper (@sasayaki_film) January 23, 2022
“真夜中乙女戦争”情報が溢れる今の時代に、何れだけ自分の意思で生きられているか、そんな問いを感じながら、正解のない答えを追い求めながら観ていたこの作品は、柄本佑、池田エライザ、二人の色気を堪能できるってだけで、観るに値する作品だと感じる。原作未読だけど、面白い着想の作品だった。 pic.twitter.com/lcjxfZbMfp
— 常山の住職 (@CinemaCLAIRfan) January 23, 2022
『真夜中乙女戦争』曖昧で莫大な破壊衝動、自分が嫌いだから取り巻く世界にも嫌気が差す、そんな妄想で終わらなかった”先”を世界の終末になるまで描いた”現代の神話”。死んだ目が似合う永瀬廉、得体の知れない不気味さを纏った柄本佑に日本映画らしからぬ二宮健の前衛的な演出と映像美が見事にハマる。 pic.twitter.com/wc4Bov4NRE
— たけ (@taketakenana) January 22, 2022
『真夜中乙女戦争』
TOHOシネマズ新宿にて鑑賞!男女問わず何かに想いを馳せるのが乙女とするのであればこの世の人間はみんな乙女だろう。社会に搾取され生きる意味を感じられずにいる現代の人間達への力強いメッセージ!
そうこの映画は大どんでん返しの無いマイルドな和製ファイトクラブだ! pic.twitter.com/NYHygx0vJV— 松井悠気@映画 (@L0dJS2WRtxbjQyj) January 22, 2022
真夜中乙女戦争
最悪のハッピーエンドか、あるいは最高のバットエンドか。
ディストピア映画みたいな東京で、悪戯と暴走、恋がスピーディーかつ大胆に、容赦なく展開され目が離せない。彼らの言動全てに魅力を感じ、ラストは完全に見入ってしまう芸術的で凄まじい青春クライムサスペンスであった。 pic.twitter.com/J9CStDjaqb— 倉光勇人(くらみゆうと) (@7cWPEQn7hNOA6Np) January 21, 2022
映画『真夜中乙女戦争』のまとめ
累計発行部数51万部を突破している、F原作の小説を元に制作された作品。アイドルグループ「King & Prince」の永瀬廉が主演を務めており、池田エライザ、柄本佑、篠原悠伸、渡辺真起子らが脇を固めた。退屈な日々を送る男子大学生の「私」が、謎の男「黒服」と出会ったことで東京爆破計画に巻き込まれていく姿が描かれている。「黒服」は一体何者なのか、「私」が思いを寄せる「先輩」との関係はどうなるのか。気になる要素がぎゅっと詰まったストーリーになっており、最後まで飽きることなく楽しめる作品である。
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