「無垢なる証人」のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

殺人の告白』や『私の頭の中の消しゴム』など、数多くの名作を世に送り出してきた韓国。そんな韓国が、自信を持って発表する最新作。心理描写が素晴らしい一本。

無垢なる証人の作品情報

無垢なる証人

タイトル
無垢なる証人
原題
Innocent Witness
製作年
2019年
日本公開日
2020年1月24日(日)
上映時間
129分
ジャンル
サスペンス
ヒューマンドラマ
監督
イ・ハン
脚本
不明
製作
不明
製作総指揮
不明
キャスト
チョン・ウソン
キム・ヒャンギ
イ・ギョヒュン
チャン・ヨンナム
ヨム・ヘラン
製作国
韓国
配給
クロックワークス

無垢なる証人の作品概要

これまで数多くのビッグタイトルに出演してきた、韓国を代表する俳優であるチョン・ウソンと、若手ではあるが既に有名作に出演し、その高い演技力が認められているキム・ヒャンギがW主演を務める本作。自閉症の少女と心を通わせていく様子を、繊細に描き切った感動作。大変難しいシナリオを見事に演出したのは、これまで『戦場のメロディ』や『優しい嘘』といった作品の監督を行ってきたイ・ハン監督。過去作でも心の描写が高く評価されていた監督が新たに魅せる、新たな一作。

無垢なる証人の予告動画

無垢なる証人の登場人物(キャスト)

スノ(チョン・ウソン)
金や名誉のために弁護士をしている男性。自身の出世がかかった裁判でジウと出会い、少しずつ昔の自分を取り戻していく。
ジウ(キム・ヒョンギ)
自閉症の少女。裁判の証人になるが、自閉症のため周囲と意思疎通を図ることが困難。

無垢なる証人のあらすじ(ネタバレなし)

かつては夢と信念を持ち、正義のために活動していた弁護士スノ。しかし、長い弁護士としての日々の中で、次第に彼は現実に負け、その情熱を失いつつあった。そんな中、彼はとある殺人事件で弁護士を務めることとなる。そして、その事件を見事解決すれば、スノには出世の可能性があった。今回の事件には一人の目撃者がおり、スノはその人物に証人を依頼する。しかし、その証人にはとある個性があった。実はその少女は自閉症で、意思疎通も難しい状態にあったのだ。彼女から証言を引き出すべく、スノは少女、ジウと心を通わせようと彼女と交流を図る。しかし、彼女とふれあう内に、スノは少しずつジウの心を理解していき二人の距離は縮まっていく。そして、裁判の日がやってくる。

無垢なる証人の感想・評価

スノとジウの関係性の変化

本作を見る上で注目して欲しい点の一つが、スノとジウの関係性。弁護士であるスノとまだ年若いジウ、大人と子供という全く立場の違う二人を結びつけた今回の事件。二人の最初の関係性は、お世辞にも良好とは言えなかった。と、言うのも、スノがジウに近付いたのは、あくまで自身の出世のために彼女から証言を引き出そうとしたから。ただ彼は、自分のために彼女を利用しようとしたのだ。しかし、純粋な心を持つジウの心に触れていく内に、スノの心境にも少しずつ変化が見られるようになる。今でこそ熱意を失っているものの、スノも元々正義のために邁進していた、心優しい男性。スノがかつての自分を思い出していく様子、二人の関係性が徐々に変化していく様子を見事描き切った手腕は見事の一言。

どのようにして証言を引き出すのか

本作のメインキャラクターの一人であり、承認という重要なポジションにつくジウは、自閉症という診断を受けている。自閉症とは、対人関係やコミュニケーションなどに障害を感じることが多いもの。すなわち、他人との意思疎通に困難が生じやすいのだ。本作も、事件解決の鍵を握る存在でありながらも、中々彼女から証言を得られないといったシーンが出てくる。そんな彼女から証言を引き出そうと、スノが彼女に近付くところから物語は動き出す。勿論、共通基盤を作る、それぞれの個性に合わせるなど、自閉症の人とコミュニケーションをとる術は多く存在するが、果たしてスノが一体どういったアプローチをとるのか、注目が集まる。

無垢なる証人の公開前に見ておきたい映画

映画『無垢なる証人』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。『無垢なる証人』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

真実の行方

弁護士とは一体何のために裁判に立つのか。弱気のため、正義のために戦うという弁護士も勿論いるだろう。しかし、金のため、名声のために裁判をするという弁護士も、間違いなく存在する。最新作と本作の共通点はそこにある。最新作の弁護士は出世のために、本作の弁護士は名声のために、それぞれ事件に臨む。そして、どちらもとんでもない事件に巻き込まれてしまうのだ。ある日、世界を震撼させる事件が起きた。なんと、シカゴの教会で大司教が惨殺されたのだ。容疑者として逮捕されたのは、ミサの介添え役を務めていた青年、アーロン。そんなアーロンの弁護を買って出たのは、金と名声のためならばどんな事件も引き受けるマーティンという弁護士だった。しかし、この事件には、とんでもない真実が隠されていたのだった。

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ブラインド

事件が最も早く解決するためには、証人存在が必要不可欠。しかし、証人がいるものの、その証人がなんらかの理由で証言ができないことがある。最新作の場合、証人が自閉症で意思疎通が難しいため。そして、本作の場合証人の目が見えないためである。果たしてそういった証人達からどのようにして証言を引き出すのか。視覚に障害がある女性、スアが乗り込んでいたタクシーが何かにぶつかった。しかし、タクシー運転手は事件になることを恐れ、犬とぶつかったとスアに嘘をつくのだった。そして、今回のひき逃げ事件と、最近世間を騒がせている女子大生失踪事件が関連していることが発覚する。手がかりは、目が見えないスアのみ。果たして警察は、どのように事件の真相に迫っていくのか。

詳細 ブラインド

ズートピア

年齢を重ねるにつれ、若い頃に持っていたはずの情熱や夢を少しずつ失っていってしまうことがある、しかし、まだそれらを持っている若い世代と交流することで、少しずつ取り戻すこともできるのだ。本作と最新作の登場人物は、厳しい現実を生きる内に人生を少しずつ諦めてしまうようになる。しかし、彼らの人生を変える大きな出会いが待っていた…。バニーバロウという田舎町に生まれ育ったウサギ、ジュディは、強い正義感を持った少女だった。成長したジュディは、ズートピアという大都会でウサギ初の警察官として働くことになる。しかし、そこで彼女を待ち受けていたのは、肉食動物と草食動物の圧倒的な区別だった。ある日、彼女は詐欺師のキツネ、ニックと出会う。ちょうどその頃、ズートピアでは肉食動物が次々と凶暴化するという事件が起きていた。そして、二人は成り行きから、一緒に事件の調査に乗り出すが…?

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無垢なる証人の評判・口コミ・レビュー

無垢なる証人のまとめ

豪華な俳優陣、高い演技力は勿論のこと、本作で注目すべきはその完成度の高いシナリオ。それもそのはず。本作は『第5回ロッテシナリオ公募展』で大賞を受賞した経験も持つ、どの映画監督も喉から手が出るほどに欲しい、素晴らしいシナリオなのだ。そんなシナリオに、心理描写の神であるイ・ハン監督がメガホンを取るのだから、向かう所敵なし、鬼に金棒である。韓国が今年発表する映画の中でも特に完成度が高いと言ってもいい作品。そのクオリティの高さを証明するように、公開1週間ほどで観客数100万人を突破するほど高い人気を誇っている。映画館に行く際には、ハンカチを忘れないようにしよう。

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