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映画『タリーと私の秘密の時間』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

仕事と家事と育児で疲れ果ててしまった母親が、ミステリアスなベビーシッターに救われていくちょっと不思議なヒューマンドラマ。役作りのために約20キロも増量したシャーリーズ・セロンが、子育てに奮闘する等身大の母親を演じている。

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映画『タリーと私の秘密の時間』の作品情報

タリーと私の秘密の時間

タイトル
タリーと私の秘密の時間
原題
Tully
製作年
2018年
日本公開日
2018年8月17日(金)
上映時間
95分
ジャンル
ヒューマンドラマ
監督
ジェイソン・ライトマン
脚本
ディアブロ・コディ
製作
メイソン・ノビック
ディアブロ・コディ
シャーリーズ・セロン
ベス・コノ
A・J・ディクス
ヘレン・エスタブルック
ジェイソン・ライトマン
製作総指揮
ジェイソン・クロス
アンディ・ポラック
ポール・テニソン
デイル・ウェルズ
スタン・トーマス
ロン・マクレオド
ジェイソン・ブルーメンフェルド
キャスト
シャーリーズ・セロン
マッケンジー・デイビス
マーク・デュブラス
ロン・リビングストン
製作国
アメリカ
配給
キノフィルムズ

映画『タリーと私の秘密の時間』の作品概要

JUNO ジュノ』(07)と『ヤング≒アダルト』(11)でタッグを組んだジェイソン・ライトマン監督と脚本家のディアブロ・コディが、疲れ気味の現代女性に向けて癒しとなるヒューマンドラマを作り上げた。美貌の女優として知られるシャーリーズ・セロンが、徹底的な役作りで3人の子育てに追われる疲れた母親になりきり、現代の母親たちの切実な悩みを代弁する。謎めいたベビーシッターのタリーを演じるのは、『ブレードランナー 2049』(17)で注目を集めたマッケンジー・デイビス。

映画『タリーと私の秘密の時間』の予告動画

映画『タリーと私の秘密の時間』の登場人物(キャスト)

マーロ(シャーリーズ・セロン)
仕事をしながら家事と育児に励む母親。人に頼るのが苦手な完璧主義者。しかし、3人目の子供が生まれて、ついにパンクしてしまう。夫のドリューは優しいが、子育ては妻任せ。
タリー(マッケンジー・デイビス)
夜だけのベビーシッターとして、マーロの家に通い始める。見た目は派手な今時の若者だが、仕事は完璧にこなす。家事や育児だけでなく、マーロの個人的な悩みまで解決してくれる。しかし、自分のプライベートは一切明かさない。

映画『タリーと私の秘密の時間』のあらすじ(ネタバレなし)

夫のドリューとの間に3人の子供を持つマーロは、仕事をしながら家事や育児も全力でこなし、目の回るような忙しい日々を送っている。完璧主義のマーロは人に頼るのが苦手で、何でも自分でやろうとしてきた。しかし、3人目が生まれてから積もり積もった疲れがピークに達し、心身共に限界を迎えてしまう。

そんな時、マーロの救世主としてやってきたのが、夜だけベビーシッターをしてくれるタリーだった。タリーは見た目も発言も自由奔放な今時の若者だったが、その仕事ぶりは完璧で、マーロの家庭に平和な日々が戻ってくる。マーロはそんなタリーを信頼し、誰にも言えなかった悩みまで打ち明けるようになるが、タリーは決して自分のことを語ろうとしない。そして、どんなことがあっても夜明け前には帰ってしまう。果たして、マーロを救ってくれたタリーの正体とは?

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映画『タリーと私の秘密の時間』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『タリーと私の秘密の時間』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『タリーと私の秘密の時間』の感想・評価

脚本家の実体験から生まれた物語

本作の主人公のマーロは、仕事と子育てに追われるどこにでもいそうな母親だ。マーロは責任感が強く、何事も手を抜かずに頑張ってきた。しかし、家事や育児には終わりがないので、マーロのような人に頼れないタイプは、健全な睡眠を取ることも難しくなる。そんな生活を続けていたら、壊れてしまって当然なのだが、頑張り屋さんはそれでも自分を責める。そんな母親の前に「あなたの人生の全てをケアするわ」と言ってくれるタリーのようなベビーシッターが現れ、心置きなく甘えることができたら、母親はどんなに救われることだろう。

実はこの話、脚本を執筆したディアブロ・コディの実体験から生まれている。本作で脚本と製作を手がけているコディ自身が、3人の子供を育てている母親なのだ。コディは3人目の出産後に体力の限界を感じ、夜間限定のベビーシッターを雇ったそうだ。その実体験から生まれた物語には「自分のためにも愛する家族のためにも、時には人を頼りなさい」というコディからの優しいメッセージが込められている。

相性抜群のコンビ

監督のジェイソン・ライトマンと脚本のディアブロ・コディがタッグを組むのは『タリーと私の秘密の時間』で3作目となる。1作目の『JUNO ジュノ』(07)は、16歳で妊娠してしまった女子高生が主人公。続く2作目の『ヤング≒アダルト』(11)の主人公は、大人になりきれない37歳のバツイチ女性。そして今回の『タリーと私の秘密の時間』では、少々人生に疲れ気味の母親が主人公になっている。この3作品の主人公は、それぞれに違った悩みを抱えていて、キャラクターの個性もバラバラなのだが、なぜか共感できる部分が多い。さらに、主人公以外のキャラクターもよく描けているので、物語をより身近に感じることができる。観客は「わかるわー」と思いながら吹き出し、時には涙して、スクリーンの中のキャラクターたちに感情移入していく。そして、鑑賞後は何となく明るい気持ちになっている。

人間への洞察力に優れたディアブロ・コディの脚本とセンスある演出でキャラクターの個性を引き出していくジェイソン・ライトマン監督の相性の良さはすでに証明されているので、このコンビの新作ならば、ほぼ間違いないだろう。

シャーリーズ・セロンの女優魂

本作でかなりの注目を集めているのが、シャーリーズ・セロンの徹底した役作りだ。モデル並みのスタイルと美貌を持つセロンだが、初のオスカー受賞作となった『モンスター』(03)では、連続殺人犯の娼婦を演じるために13キロも増量し、別人のような人相になって観客を驚かせた。セロンの出演作を見ていくと、そのジャンルの幅広さに感心する。『告発のとき』(07)では女性刑事をシリアスに演じ、『ヤング≒アダルト』(11)ではいつまでも成長できない勘違い女をコミカルに演じた。ファンタジー映画の『スノーホワイト』(12)では邪悪な女王となり、アクション大作の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)では頭を坊主にして華麗なアクションを披露している。このバラエティに富んだ出演作を見るだけで、彼女がいかにプロフェッショナルな女優なのかがわかる。

今回は中年太りした平凡な母親を演じるために、過酷な逆ダイエットで約20キロも増量している。本作のポスターは化粧っ気のない二重アゴ気味のセロンの横顔になっているが、パッと見て誰だかわからなかった人も多いのではないだろうか。本作でも「カメレオン女優」と呼ばれるセロンの真骨頂が堪能できそうだ。

映画『タリーと私の秘密の時間』の公開前に見ておきたい映画

映画『タリーと私の秘密の時間』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『タリーと私の秘密の時間』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

ヤング≒アダルト

37歳のバツイチ女性メイビス(シャーリーズ・セロン)は、都会暮らしの女流作家を気取っているが、実はヤングアダルト小説のゴーストラーターで、仕事も恋愛も行き詰まり状態。そんなある日、故郷の田舎町で暮らす元彼のバディ(パトリック・ウィルソン)から赤ちゃんの誕生を祝うパーティへの招待メールが届き、メイビスはバディが復縁を望んでいると勘違いして、長らく帰っていなかった故郷へ帰省する。

ジェイソン・ライトマン監督の『マイレージ・マイライフ』(09)を見たシャーリーズ・セロンが、ライトマン監督の腕に惚れ込んで出演したコミカルなヒューマンドラマ。セロンは、「自分の人生はこんなものじゃない」と思い続けている勘違い女のメイビをリアルに演じ、観客の笑いを誘った。メイビスになりきっているセロンの演技力もさることながら、ライトマン監督の演出がまた秀悦だ。ライトマン監督は音楽の使い方がうまいのだが、この作品では、ティーンエイジ・ファンクラブの『ザ・コンセプト』が効果的に使われている。田舎へ帰る車中で、メイビスは『ザ・コンセプト』を繰り返し聴いて、ノスタルジックな気分に浸る。音源がCDではなくてカセットテープなので、これが学生時代に付き合っていたバディとの思い出の曲なのだということがわかる。この曲はメイビスの暴走に拍車をかける重要なシーンで、再び使われるのだが…。この時のセロンの演技が絶品なので、未鑑賞の方はぜひ確認してみよう。

詳細 ヤング≒アダルト

JUNO ジュノ

個性的な女子高生のジュノ(エレン・ペイジ)は、興味本位で同級生のポーリー(マイケル・セラ)と結ばれ、妊娠してしまう。中絶に抵抗を感じたジュノは、赤ちゃんを大事に育ててくれる里親を見つけて出産することに。両親や親友の助けもあり、お腹の赤ちゃんは順調に育っていくが、出産間近になって思いがけない問題に直面する。

ジェイソン・ライトマン監督がディアブロ・コディの処女作となるオリジナル脚本を映画化した作品。当初は7館のみの公開だったが、口コミで面白さが広まり、最終的に2400館で上映されるという記録を打ち立てた。ジュノを演じたエレン・ペイジの演技も素晴らしく、「16歳の少女の妊娠」という重たいテーマを感じさせない、明るい作品に仕上がっている。観客を楽しませながら、ジュノの葛藤や心の成長をしっかりと見せる脚本と演出は見事としか言いようがなく、ジュノと同世代の子供から親世代の大人まで満足させてくれる。心が解放されるような気持ちのいい作品なので、多くの人にオススメしたい。

詳細 JUNO ジュノ

メリー・ポピンズ

厳格なバンクス家にナニー(乳母)としてやって来たのは、魔法使いのメリー・ポピンズ(ジュリー・アンドリュース)。メリー・ポピンズは2人の子供たちとすぐに仲良くなり、持ち前の明るさでみんなを幸せにしていく。

ウォルト・ディズニー・カンパニーが1964年に製作した夢のあるミュージカル映画で、今でも世界中で愛され続けている名作。子供の頃にこの作品を見て、「うちにもメリー・ポピンズが来てくれないかな」と思った人も多いはず。

『タリーと私の秘密の時間』では、謎めいたベビーシッターのタリーの存在が物語の鍵となる。タリーは今風の若い女性だが、ベビーシッターの仕事を完璧にこなし、マーロの悩みまで解決してくれるらしい。しかし、その素性は謎に包まれており、夜明け前には必ず帰ってしまう。この設定がまるでおとぎ話のようで、どうしてもメリー・ポピンズを思い出してしまう。もしかしらたタリーは、現代の女性を助けてくれるメリー・ポピンズのような存在なのかもしれない。

詳細 メリー・ポピンズ

映画『タリーと私の秘密の時間』の評判・口コミ・レビュー

映画『タリーと私の秘密の時間』のまとめ

結婚して母親になると、強制されたわけでもないのに「しっかりしないといけない、弱音なんて吐けない」と自らに言い聞かせてしまう女性は多い。どんなに辛くても、子供のことを思えば我慢できるはずだというのはあくまで理想論であり、現実には母親だって1人でゆっくりと眠りたいし、自分のための時間も欲しい。それでも、それを口にしたら「母親失格」と言われてしまいそうで、本音を隠してしまう。本作は、そんな固定観念に縛られた女性たちに寄り添ってくれるような作品だ。子育て真っ最中のお母さんは2時間ほど子供を誰かにお願いして、劇場でゆっくりと癒されて欲しい。

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