修道院育ちのソフィアは愛がないにも関わらず、とある年配の豪商(コルネリス)の元に嫁ぐことが決まってしまう。ソフィアは結婚を拒否することができなかった。そんなある日、ソフィアは画家のヤンと出会い、恋に落ちてしまう。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の作品情報
- タイトル
- チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛
- 原題
- Tulip Fever
- 製作年
- 2017年
- 日本公開日
- 2018年10月6日(土)
- 上映時間
- 105分
- ジャンル
- ラブストーリー
- 監督
- ジャスティン・チャドウィック
- 脚本
- デボラ・モガー
トム・ストッパード - 製作
- アリソン・オーウェン
ハーベイ・ワインスタイン - 製作総指揮
- ポール・トライビッツ
ボブ・ワインスタイン
デビッド・C・グラッサー
ジャスティン・チャドウィック
クリストファー・ウッドロウ
モリー・コナーズ
マリア・セストーン
サラ・E・ジョンソン
パトリック・トンプソン
ローリー・マクドナルド
ウォルター・パークス - キャスト
- アリシア・ビカンダー
デイン・デハーン
ジュディ・デンチ
クリストフ・ワルツ
ジャック・オコンネル
マシュー・モリソン
カーラ・デルビーニュ
ザック・ガリフィアナキス - 製作国
- アメリカ・イギリス合作
- 配給
- ファントム・フィルム
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の作品概要
デボラ・モガー原作の小説『チューリップ熱』を元に作られた作品。その小説はフェルメールの絵画の世界を元に作られている。ヒロインのソフィアを演じたのは、『エクス・マキナ』(15)でAIの女性を演じて話題を集めたアリシア・ビカンダー。相手役は『アメイジング・スパイダーマン2』(14)で主人公の親友役を演じたデイン・デハーン。アカデミー助演女優賞を受賞したことがあるジュディ・デンチや、映画監督としてもキャリアをスタートさせたクリストフ・ワルツなど、そうそうたる面々が脇を固める。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の予告動画
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の登場人物(キャスト)
- ソフィア・サンツフォールト(アリシア・ビカンダー)
- 修道女。修道院長の元で暮らしていた。
- ヤン・ファン・ロース(デイン・デハーン)
- 無名の画家。貧乏。画家としての才能はある。
- 修道院長(ジュディ・デンチ)
- ヤンにチューリップの球根の売買を教えることになる。
- コルネリス・サンツフォールト(クリストフ・ワルツ)
- 豪商。裕福な暮らしを送る。お金の力を使い、ソフィアを娶る。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』のあらすじ(ネタバレなし)
17世紀オランダ。その時代では、チューリップの球根1つが、邸宅一軒分と同じ値段で取引されていた。人々はその美しい花の虜になり、手に入れようと競い合っていた。
修道院育ちのソフィアは愛がないにも関わらず、とある年配の豪商(コルネリス)の元に嫁ぐことが決まってしまう。女性は結婚して跡継ぎを産むことを求められ、それが成し遂げられれば平穏に暮らすことができるのだ。ソフィアは従うことを求められ、結婚を拒否することができなかった。
コルネリスは夫婦の肖像画を描くため、画家のヤンを雇い入れた。しかし、ヤンとソフィアは惹かれ合い恋に落ちてしまう。2人は許されぬ恋と分かっていながら、離れることができなかった。ヤンはソフィアを連れ去る金を用意するため、希少なチューリップの球根に投資することを決める。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の感想・評価
デボラ・モガー
本作品はフェルメールの絵画の世界を元に作られた小説が元になっている。その小説の名は『チューリップ熱』。小説を執筆したのは、デボラ・モガーである。デボラは『チューリップ熱』の他に、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』という小説を執筆している。『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』は2011年に映画が公開されており、有名な俳優陣が出演する群像コメディー映画として人気を博した。
映画の物語の舞台となったのは、「黄金の時代」と呼ばれた17世紀のオランダである。この時代、チューリップの球根が、家が買えるほどの高値で取引されていた。それは、「チューリップ・バブル」と呼ばれ、世界最古の経済バブルだと言われている。
ヨハネス・フェルメール
原作者のデボラ・モガーがインスパイアを受けたヨハネス・フェルメールは、17世紀に活躍したオランダの代表的な画家である。また、オランダのレンブラントやフランドルのルーベンスと共に、バロック絵画を代表する画家としても有名である。代表作は1665年頃に描かれた『真珠の耳飾りの少女』や、1658年頃に描かれた『牛乳を注ぐ女』である。フェルメールは「光の魔術師」という異名を持っており、ミステリアスな雰囲気が感じられる作品が多い。
本作品は東京の上野の森美術館で開催される「フェルメール展」とタイアップすることが決まっている。美術館には既存の35点の作品の内、代表作8点が展示される。ぜひ、映画と合わせてチェックして欲しい。
アリシア・ビカンダーとデイン・デハーン
ヒロインのソフィアを演じたアリシア・ビカンダーは、スウェーデン出身の女優で、テレビドラマや短編映画に出演していた。2010年にスウェーデンで公開された『ピュア 純潔』で主演を演じ、長編映画デビューを果たす。その演技は多くの人から絶賛され、「ベルリン国際映画祭・シューティングスター賞」など数々の賞を受賞することになる。そこから、ハリウッド映画に出演し、キャリアを重ねるようになった。
ソフィアと恋に落ちる画家のヤンを演じたのは、アメリカ出身の俳優であるデイン・デハーン。デインは『アメイジング・スパイダーマン2』(14)で主人公の親友であり悪役であるハリー・オズボーンを演じ、一躍有名になった人物である。また、プラダの広告モデルに起用されたこともある。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の公開前に見ておきたい映画
エクス・マキナ
アリシア・ビカンダーがAIのエヴァ(AVA)を演じている。アレックス・ガーランドが監督・脚本を担当しており、この映画が監督デビュー作となった。アリシアはこの作品で「第41回ロサンゼルス映画批評家協会賞・助演女優賞」など数々の賞を受賞し、女優の地位を確立した。SFスリラー映画の中でも特に人気があり、アメリカのタイム誌が行った調査「2015年の映画トップ10」の中で10位に選ばれたこともある。
ケイレブは世界最大手の検索エンジンの会社でプログラマーとして働いていた。ひょんなことから、人前に姿を現さない社長のネイサンに会う権利を得る。ネイサンは山間の別荘に暮らしながら、密かに人工知能の研究を行っていた。ネイサンが作ったAIのエヴァの姿に、ケイレブは感動する。そんなある日、ケイレブはエヴァから、ネイサンを信用するなと忠告を受ける。
詳細 エクス・マキナ
アメイジング・スパイダーマン2
デイン・デハーンが主人公の親友役で出演している。2012年に公開された『アメイジング・スパイダーマン』の続編。マーベル・コミックから出版された漫画を元に作られた作品。主人公を演じたのは、アメリカ出身の俳優であるアンドリュー・ガーフィールド。ヒロインを演じたのは『ラ・ラ・ランド』(16)で「第89回アカデミー賞主演・女優賞受賞」に輝いたエマ・ストーン。
スパイダーマンとしてニューヨークの平和を守っているピーター・パーカーは、次々と敵が現れる日常に悩んでいた。一番恐れているのは、最後にはより巨大な敵が現れ、自分の目の前に立ちはだかるのではないかということだった。そんな彼の前に、かつての友であるハリー・オズボーンが現れる。
おじいさんと草原の小学校
ジャスティン・チャドウィック監督作品。実話を元に作られた作品で、主人公のキマニ・マルゲは世界最高齢の小学生としてギネスに記録されている。マルゲは独立戦争のとき兵士として戦っており、教育を満足に受けられる環境になかった。そのため、文字を読むことさえできなかった。マルゲの苦悩に満ちた過去と、勉強をしたいという熱い思いが描かれた作品。
ケニアの新政府は全国民の小学校無料化を発表し、子供達は学校に殺到した。その中に、84歳のマルゲの姿もあった。マルゲは教師達から嫌そうな顔で追い返されても、学校に通う夢を捨てなかった。その熱意を受け、1人の女教師がマルゲを教室の中に案内した。マルゲは子供達と共に授業を受けることになった。
詳細 おじいさんと草原の小学校
真珠の耳飾りの少女
ヨハネス・フェルメールの絵画を元に作られた作品。原作はトレイシー・シュヴァリエの小説『真珠の耳飾りの少女』。「第76回アカデミー賞で撮影賞・美術賞・衣裳デザイン賞」にノミネートされており、物語の内容と合わせて美しい世界観は観客達からの高い評価を集めた。主人公のグリートを演じたのは、日本でも特に人気が高い女優のスカーレット・ヨハンソンである。
1665年のオランダ。少女グリートは画家であるヨハネス・フェルメールの家に使用人としてやってきた。フェルメールは妻とは違い、芸術への理解に深いグリートに興味を持ち始める。フェルメール夫人は夫がグリートに恋をしたのだと思い、激しく嫉妬する。そんな中、フェルメールはグリートをモデルに、絵を描くことを決める。
詳細 真珠の耳飾りの少女
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の評判・口コミ・レビュー
T・ジョイPRINCE品川で「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」鑑賞。
チューリップが世界最古の投資バブルだったなんてそれだけでも面白いのに恋愛悲劇やミステリーなど散りばめながら、手放すことで手にする静かな幸福感に胸が熱くなった、後味の良さでは今年観た作品の中でもダントツかも!— ルパン (@rupanroom) 2018年10月7日
『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 / Tulip Fever』を観賞。
17世紀オランダを舞台に豪商の若妻と青年画家との禁断の恋とチューリップバブルに翻弄された人々の破滅に向かう様はとてもよかったしオランダの退廃とした街並みに人々の衣装も美しくてとっても素敵。 pic.twitter.com/yNxkJYdyyI
— 渉 (@ords_ayumu) 2018年10月7日
『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』 MOVIX堺
酷評が目立つ前評判とは裏腹に(確かに展開はどんくさい)、役者陣の力技とフェルメールの実写化みたいな美しいシーン(17世紀オランダのチューリップ高騰・暴落と富裕層の肖像画ブームという史実の見事な再現劇!)には魅了された。 pic.twitter.com/A6u7iXEvqS— ひできろヘルツ (@hdkHz) 2018年10月7日
『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』鑑賞。青年画家と禁断の恋に落ちた若妻を描いたジャスティン・チャドウィック監督作品。主人公の可愛さに不貞も許される一本。聖人君子のような夫を演じるクリストフ・ヴァルツの抑えた演技に号泣。ヴァレリアンとローレリーヌのコンビ再結成も嬉しい。 pic.twitter.com/UpVRKDOPwx
— だよしぃ (@purity_hair) 2018年10月7日
「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」恵比寿で鑑賞。苦手なジャンルだが、ストーリーが面白く、スピーディな展開は見応え充分で強く引き込まれた!ソフィア(A.ヴィキャンデル)が企てた「計画」の行方と運命の着地点に唸る。やはり最後は強かな「商人」が笑う。ハッピーエンドと解した。
— くまねこさん (@nodatetu) 2018年10月7日
「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」鑑賞。見応えあった! 登場人物の運命が、どう転がるのか最後までひと時も目が離せない。悪人はいないが恋や欲望という強い感情が人を愚かにする。胸が苦しく切ない物語だった。主役2人はとにかく美しい。ジュディ・デンチの安定感が今作もすごい! pic.twitter.com/iNfYZzUhDi
— taecoco*タエココ (@taecoco8) 2018年10月7日
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』のまとめ
原作となる小説は、ヨハネス・フェルメールの絵画の世界を元に作られた作品である。フェルメールは「光の魔術師」と言われており、絵画にはミステリアスな雰囲気が漂っている。そのため、映画もどこかミステリアスな雰囲気が感じられる作品になっている。ソフィアとヤンの秘めた愛と共に、ヤンのチューリップの球根への投資も上手くいくかどうかが注目のポイントになっている。そして、物語の随所に美しい絵画が登場するため、そこにも注目しながら作品を楽しんで欲しい。
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