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映画『パピヨン』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレックと、『パシフィック・リム』のチャーリー・ハナム共演で送る、1973年製の『パピヨン』リメイク。フランス史上最悪と呼び名の高い流刑地“悪魔島”で起きた、9回もの脱獄劇が幕を開ける。

映画『パピヨン』の作品情報

パピヨン

タイトル
パピヨン
原題
Papillon
製作年
2017年
日本公開日
2019年6月21日(金)
上映時間
133分
ジャンル
フィルムノワール
監督
マイケル・ノアー
脚本
アーロン・グジコウスキ
製作
ジョーイ・マクファーランド
デビッド・コプラン
ラム・バーグマン
ロジャー・コルビ
製作総指揮
ジョシュア・D・マウラー
ケビン・バン・トンプソン
テレンス・チャン
サミュエル・ハディダ
ダニー・ディムボート
キャスト
チャーリー・ハナム
ラミ・マレック
イブ・ヒューソン
ローラン・モラー
トミー・フラナガン
ヨリック・バン・バーヘニンゲン
製作国
アメリカ
セルビア
モンテネグロ
マルタ
配給
トランスフォーマー

映画『パピヨン』の作品概要

作家・アンリ・シャリエールは、長い人生の中で13年もの間、フランス史上最悪と呼ばれている流刑地“悪魔島(デビルズ島)”に投獄された。彼は、無実の罪で終身刑囚となり、13年の間に、9回もの命がけの脱獄を試みる。オリジナル版は1973年に『猿の惑星』などで知られる名匠・フランクリン・J・シャフナー監督と当時ハリウッドの異端児としてその手腕を奮っていた脚本家・ダルトン・トランボのタッグにより実現。そして2017年、45年の歳月を経て、『パシフィック・リム』主演のチャーリー・ハナムと、『ボヘミアン・ラプソディ』主演のラミ・マレックが挑む。

映画『パピヨン』の予告動画

映画『パピヨン』の登場人物(キャスト)

パピヨン(チャーリー・ハナム)
胸に蝶の入れ墨が特徴の、金庫破りの男。身に覚えのない殺人事件の犯人にされ、終身刑を言い渡される。
ルイ・ドガ(ラミ・マレック)
偽造紙幣の罪で逮捕され、パピヨンと同じく刑務所に投獄されている男。パピヨンから脱獄の話を持ちかけられる。

映画『パピヨン』のあらすじ(ネタバレなし)

時は1931年、フランスのパリ。狂乱の時代と言われていた慌ただしい時代が終焉を迎えようとしていたころ。愛する女性ネネットと過ごす、金庫破りのパピヨン。その胸には特徴的な蝶の入れ墨が入っている。

ある日、ネネットと熱い一夜を共にし、朝を迎えたパピヨンのもとに警察が押し入ってくる。警察は、殺人容疑の疑いであっという間にパピヨンを取り押さえ、人違いだと叫ぶパピヨンの話に耳もくれず終身刑を言い渡す。無実の罪で囚われの身となったパピヨンは、フランス領ギアナの悪魔(デビルズ)島へ送られた。

悪魔島は、周りを絶壁で囲まれた海の中の孤島で、故に脱出不可能な場所として知られていた。囚人たちは看守たちから横暴な態度で、人間以下の扱いを受ける。激しい暴力や過酷な労働を強いられる日々。パピヨンは、絶望と死が支配するこの島で、自由のために戦うことを決意する。そして、か細い希望を必死に手繰り寄せ、志を同じくする紙幣偽造の天才と言われるルイ・ドガと結託し、島からの脱出を図るのだった。

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映画『パピヨン』の感想・評価

45年の時を経て、熱き男たちの戦いが再び幕を開ける。

1973年に公開された『パピヨン』は、鬼気迫る熱演ぶりを見せたパピヨン役のスティーブ・マックイーンと、ダスティン・ホフマン演じる偽札作りの天才ドガの友情が話題で、当時は多くの人々の共感と感動を呼んだ。映画内で使用されているジェリー・ゴールドスミス作曲のパピヨンのテーマソングは、アカデミー賞作曲賞にもノミネートされるほどの名曲で、世界中の人々が熱き男たちの信念をかけた友情物語に胸を打たれた。

45年の年月が経ち、リメイク版が上映されることとなった現在、マックイーンの跡を継ぐのは、『パシフィック・リム』で主演を務めたチャーリー・ハナム。彼は『キング・アーサー』でも肉体アクションに挑み、迫力あるシーンの数々を熱演したハリウッドの人気スター。そして、パピヨンの良き友人となり信念を共にするドガには、人気ドラマシリーズ『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』でエミー賞を受賞後、伝説の人気ロックバンド“クイーン”を描いた『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレック。45年前のオリジナル版とは違う、チャーリー・ハナムとラミ・マレックのパピヨンとドガの物語は、日本に新たな熱気と感動を与えてくれる。

周りを固める名キャストと敏腕スタッフたち

映画に欠かせないのは、もちろん主演俳優であるが、俳優が1人だけでは映画は成り立たない。45年前に世界中を熱狂させた映画のリメイクとあって、脇を固めるキャストやスタッフもそうそうたるメンバーが揃った。

まずパピヨンのガールフレンドであるネネットには、U2のボーカルであるボノの娘・イヴ・ヒューソンが抜擢された。イヴはスティーブン・スピルバーグ監督作品『ブリッジ・オブ・スパイ』や『ロビン・フッド』など話題作に出演が続く人気女優。また、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた『ヒトラーの忘れ物』で主役のヒトラーを演じたローラン・モラーや『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にも出演しているトミー・フラナガンなどの名が並ぶ。

プロデューサー陣には、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『スター・ウォーズ』などの名作を生み出してきた超一流と呼ばれる人物らが集結。そのスタッフたちをまとめるのは、2019年の東京国際映画祭コンペティション部門に出品された『氷の季節』で審査員特別賞と最優秀男優賞を勝ち取ったデンマークの期待の新鋭・マイケル・ノアー監督。1973年のオリジナル版にはなかった、初めて公開されるエピソードも盛り込まれる予定で、期待は高まり続ける。

映画『パピヨン』の公開前に見ておきたい映画

映画『パピヨン』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『パピヨン』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

パピヨン

フランクリン・J・シャフナー監督が手掛けた、1973年のアメリカの伝記犯罪映画。1931年に、無実の罪で起訴され終身刑となった男が、脱獄を繰り返し見事成功させ、後にベネズエラ市民権を獲得した物語。作家アンリ・シャリエールの同名自伝小説が元となっており、小説は1,000万部を超えるベストセラーを記録している。

主人公のパピヨンと友人のドガには、当時の大スター・マックイーンとホフマンが抜擢され、夢の2大スターの共演にファンは湧き上がった。日本では翌年の1974年3月に初公開されて以降、1977にはリバイバルが公開され、2003年10月には30周年記念の特別版DVDが発売されるなど、今でも人気は劣らない。

人気の理由の1つとなっているパピヨンのテーマソングは、たびたび映画音楽の名曲の1つとして取り上げられ、多くのコンサートやメディアに取り上げられてきた。当時のアカデミー賞には、作曲賞にもノミネートされたほど、知名度の高い曲である。今回のリメイク版では、オリジナルのエピソードも所々で差し込まれるが、基本的な物語展開は変わらない。45年前の映画と、見比べてみてはいかがだろうか。

詳細 パピヨン

パシフィック・リム

2013に公開された、ギレルモ・デル・トロ監督のSF怪獣映画である。主演を務めたチャーリー・ハナムは、この映画で知名度を格段にあげたといっても過言ではないほどの人気ぶりであった。物語は、太平洋の海底からやってくる巨大な怪獣たちに、兵士たちがペアを組み巨大ロボットで立ち向かっていくというもの。

ハリウッド作品でありながら、作中に登場する怪獣に対して「KAIJU(カイジュー)」と呼称されたことで、日本でも話題となる。更に、デル・トロ監督は日本の漫画やロボット、怪獣映画の伝統を尊重しながら制作に挑んだと語り、監督の日本への作品に対する尊敬や敬意が見て取れた作品である。

主演のチャーリー・ハナムは、パイロットとして怪獣と相対する役を演じる。戦いの最中で兄を亡くし、トラウマに苦しみながらも人一倍強い正義感から再び前線へ躍り出る。映画の中で日本語が飛び交うシーンもあり、また、ヒロインの森マコの幼少期を、当時の人気子役であった芦田愛菜が演じたことでも話題に上った作品である。

詳細 パシフィック・リム

ボヘミアン・ラプソディ

主演のラミ・マレックがアカデミー賞主演男優賞を受賞した2018年の伝記映画である。伝説的なロックバンド“クイーン”のボーカリスト・フレディー・マーキュリーを主人公にした物語。バンド結成から1985年の「ライヴエンド」までを忠実に再現し、主演を務めたラミ・マレックがマーキュリーになりきり、映画内でクイーンの素晴らしさや偉大さを表現する。

類まれな歌声を持つフレディは、ファンであったバンドに熱心に声をかけ自分を認めさせ、新たなバンドをスタートさせる。ブティックの店員と恋をしたり、ワゴン車でアルバムを自主制作して販売したり、レコーディング会社と曲の制作で反発しあったり。フレディ率いるクイーンは、話題に事欠かなかった。

フレディ・マーキュリーがバイセクシャルであることは、ファンの中では周知の事実だが、彼が自身のアイデンティティーやセクシャリティに困惑し、苦悩する姿もありありと描かれている。偉大な男、フレディ・マーキュリーの軌跡は1991年に彼の死と共に途絶えたが、彼の意思は引き継がれ、今もなお多くの人たちの支えとなっている感動的な映画である。

詳細 ボヘミアン・ラプソディ

映画『パピヨン』の評判・口コミ・レビュー

映画『パピヨン』のまとめ

脱獄映画を語る上で外せない、脱獄映画の金字塔として知られている『パピヨン』。今回主演を務めるチャーリー・ハナムは、この映画のためにかなり過酷な肉体改造に挑んでいる。看守たちの横暴に耐えながら肉体労働をする囚人のため、やせ細りながらも美しい筋肉美を見せた。名作にかけるハナムの情熱と、マイケル・ノアー監督が語る「希望と友情」が織り交ざり、この時代に合った“脱獄劇”が完成した。ハナム他、キャストたちが絶賛する監督の独特な視点やセンスが、この映画を他に類を見ない“芸術”に仕上げる。

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