東京とフィンランドを繋ぐ、愛の物語。2003年に大ヒットを記録した、ウィンターラブソングの代表格、中島美嘉の「雪の華」をモチーフにした本物の大人のラブストーリー。主演は、7人組のダンスボーカルユニット・三代目J Soul Brothersのボーカリストと、CMや雑誌で活躍中の中条あやみ。
映画『雪の華』の作品情報
- タイトル
- 雪の華
- 原題
- なし
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年2月1日(金)
- 上映時間
- 125分
- ジャンル
- ラブストーリー
- 監督
- 橋本光二郎
- 脚本
- 岡田恵和
- 製作
- 高橋雅美
池田宏之
森雅貴
水野道訓
渡井敏久
高木雄一郎
栗原克明
渡辺章仁
高橋誠
石垣裕之
田中祐介 - 製作総指揮
- 濱名一哉
- キャスト
- 登坂広臣
中条あやみ
高岡早紀
浜野謙太
箭内夢菜
田辺誠一 - 製作国
- 日本
- 配給
- ワーナー・ブラザース映画
映画『雪の華』の作品概要
発売から15年周年を迎えた、ウィンターラブソングの代表曲・中島美嘉「雪の華」にインスパイアされた珠玉のラブストーリー。今や俳優としても活躍中の人気ダンス&ボーカルユニット・三代目J Soul Brothersの登坂広臣と、TVCMで見ない日はない程の活躍ぶりを見せる中条あやみがタッグを組み、余命1年を宣告された少女と、少女との取引で1か月だけ恋人となった青年を演じる。監督は、『ブタがいた教室』や『君に届け』などの助監督を経験し、『orange オレンジ』の監督で知られる橋本光二郎が担当する。
映画『雪の華』の予告動画
映画『雪の華』の登場人物(キャスト)
- 綿引悠輔(登坂広臣)
- ガラス工芸家を目指している青年で、引ったくりに遭った美雪を偶然助ける。カフェでバイトしている。
- 平井美雪(中条あやみ)
- 治ることのない病気を患い、余命1年を宣告される。残された1年で「約束の地」へ行くことを目標とする。
- 若村(田辺誠一)
- 美雪の主治医で、美雪の体のことを誰よりも知っている。美雪に余命宣告したのもこの人物である。
映画『雪の華』のあらすじ(ネタバレなし)
平井美雪は、主治医の若村から余命宣告を受けていた。自身の病は治ることなく体を蝕み、1年後にはその時が来てしまうのだと言う。落ち込み、足取り重く帰路につく美雪には、たった1つだけ心残りがあった。今まで、恋らしい恋もしたことがなく、女の子らしい思い出の1つもない。人生で1度だけでも、恋をしてみたい。
そんなある日、美雪は引ったくりに遭い、たまたま居合わせたガラス工芸家の卵である青年・悠輔に助けられる。その半年後、偶然にも再び悠輔と巡り合い、そこで美雪は悠輔が既に両親を亡くしていることと、たった1人で残された弟と妹を養っていることを知る。そして更に、悠輔が働いているお店のカフェが危機的状況にあることも。
そこで美雪は、お店に100万円を支払い危機から救う。そして、その代わりに1か月間だけ悠輔に恋人になってほしいと懇願する。突然の申し出に戸惑う悠輔だが、お店を助けてもらえるのでしぶしぶ承諾する。
その日から、美雪に新しい彼氏ができる。彼氏と一緒に行く初めてのデート、初めての食事、初めての見送り、初めてのメール。何もかもが新鮮で、これまで味わったことのない“自分だけの居場所”に喜びを感じる。
何もかもを純粋に、純真に喜ぶ美雪を見て、初めは乗り気でなかった悠輔も、そのまっすぐさに徐々に惹かれ始めていた。
映画『雪の華』の感想・評価
両親の思い出の地、フィンランド
ヨーロッパでも特に寒い地域とされている北欧の国、フィンランド。日本では北欧雑貨が大人気で、フィンランドが生んだ不朽の名作「ムーミン」も、大人から子供まで楽しめ大人気である。
そして、寒い地方ならではの観光スポットが「オーロラ」である。フィンランドでも9月頃から3月にかけて、夜空に巨大なオーロラが出現する。特に秋は出現率が高く、絶好の観光シーズンである。
物語の主人公・美雪の両親は、お互い若い頃にたまたまフィンランドを訪れており、偶然出会い恋に落ちたとのこと。その思い出がたくさん詰まったフィンランドで、美雪は奇跡を呼ぶ“赤いオーロラ”を見たいと願う。
赤いオーロラは、フィンランド以外の世界各地でも出現記録があり、日本でも観測記録があるが、その頻度は極端に低い。オーロラはもともと緑で、その出現は太陽からの高エネルギーによるもの。出現自体が奇跡に近い赤いオーロラに、もしたまたま訪れた日に遭遇できたとしたら。そんな奇跡のような確率を、美雪たちは信じており、その切なさや愛おしさで、映画を見ている観客もきっと願わずにはいられなくなる。
主題歌はもちろん中島美嘉「雪の華」
当然と言えば当然の選曲である。「雪の華」を映画化するという企画が始まったのは、2014年の年末である。その日、中島美嘉のイベントで「1万人の雪の華」という、観客1万人で中島美嘉の「雪の華」を合唱する企画が行われていた。
このイベントがきっかけで、プロデューサーの渡井敏久は、この楽曲の美しさを映画化したいと考えたそう。「雪の華」には、相手を思う純粋で強い気持ちが込められており、それは思い人を亡くした人の心も、恋を失くした人の心もすくい上げてくれると語っている。それが、多くの世代に今もなお愛されている理由なのだろう。
そのまっすぐな楽曲の良さが、“王道”ラブストーリーへと進化して観客の心を温かく包み込んでくれるのだ。人生の終焉が見えても、美雪のように諦めず勇気を振り絞って一歩を踏み出せば、きっと何か信じられないような“奇跡”に巡り合えるのだと、希望が持てるような映画である。
大切な人に「雪の華」を贈ろう
映画が公開される2月は、日本では恋人たちのイベントごとがある月である。2月14日には、思いを寄せる人男性へ女性からチョコレートを贈ることになっている。近年では、「友チョコ」などの言葉も流行り、女性同士や友達同士、家族間でチョコを贈る習慣が根付いてきている。
ちなみに、日本では女性から男性へ贈り物をする日だが、世界では男性から女性へブーケを贈る習慣の方が多い。この日は、世界で最も花が贈られる日でもある。
そんな誰かにプレゼントを贈りやすくなる2月に、中島美嘉の「雪の華」15周年を記念したコラボレーションイベントが予定されている。東京とフィンランドを繋ぐ最高のラブストーリーとして、全国約300点のフラワーショップで各ショップオリジナルの“雪の華”ブーケが発売されるのだ。
期間中にブーケと特定のハッシュタグをつけてSNSに投稿すると、映画オリジナルのコラボレーショングッズが当たるキャンペーンも同時に行われている。特別な日に、特別ロマンティックなブーケを大切な人に贈ろう。
映画『雪の華』の公開前に見ておきたい映画
Orange オレンジ
漫画家・高野苺によるSF青春ラブストーリーの実写映画化作品。NHK連続テレビ小説『まれ』で主人公のまれを演じた土屋太鳳と、その相手役であった山崎賢人が再びタッグを組み、『雪の華』の監督である橋本光二郎がメガホンを取った。橋本監督にとっては、この作品が長編映画初監督作品となる。
同級生の自殺という凄惨な事故の後悔が綴られた手紙が、主人公・高宮菜穂の元に届く。それは、10年後の未来の自分が書いたものであった。手紙には、東京からの転校生として菜穂の高校にやって来た成瀬翔についての衝撃的な事実が記されていた。
転校してきた翔がやって来た年の冬、翔がトラックとの交通事故により亡くなるという内容。翔に好意を寄せていた菜穂は、翔が死ぬ未来を阻止するために、手紙に書かれていた通りに行動しようとする。
手紙は、10年後の未来で菜穂と結婚していた、当時のクラスメイト須和の元にも届いていた。翔を救えるのは、未来の自分からの手紙を受け取った菜穂と須和だけ。未来を知ったとき、悲しすぎる運命を変えるため、様々な思いを胸に菜穂たちは走り出す。
詳細 Orange オレンジ
いま、会いにゆきます
市川拓司原作の同名小説を基に、『雪の華』の脚本を担当している岡田恵和が脚色した家族の愛の軌跡を描いた物語。主演は『クリーピー 偽りの隣人』や『ストロベリーナイト』などに出演している他、数々のTVCMにも出演している女優・竹内結子。夫役には歌舞伎俳優の中村獅童が選出され、平岡祐太・小日向文世・YOUなどベテラン勢が脇を固める。
しとしとと雨の降る梅雨時期に、もう一度戻ってくると約束し、この世を去った妻であり母である澪。澪と結婚した巧の元には、残された1人息子の佑司。2人は澪が亡くなってから1年後の梅雨時期に、澪にもう一度会えることを信じて、毎日を懸命に生きる。
そしてやって来た雨の季節。約束通り澪は、2人に会いに戻ってくる。結婚して巧の妻となり、出産し佑司の母となった記憶がない澪だったが、それでも3人はこれまでの思い出を辿りながら深く揺るぎのない絆を取り戻していく。
やがて梅雨が終わる頃、澪は再び2人の前から姿を消すが、澪は幸せだった。そう確信できる“ある物”を、2人は発見するのだった。
時を超えて、愛しい人たちの元へやって来た1つの家族の奇跡の物語。観客の心をグッと捉えて離さない脚本家・岡田惠和氏の独特な優しさが最初から最後まで溢れ出て、見た後はきっと涙する。
詳細 いま、会いにゆきます
世界から猫が消えたなら
映画プロデューサーである川村元気による同名のベストセラー小説を、岡田惠和脚本で2016年に映画実写化。主人公の青年を『るろうに剣心』シリーズや『バクマン。』などの主演で知られる佐藤健が演じる。また、共演は『神様のカルテ』の宮崎あおいが務める。
脳腫瘍に侵され、余命僅かと宣告された30歳の郵便配達の青年・僕。ある日、自分とそっくりな悪魔と出会い、大切なものと引き換えに1日の命をくれるとの取引をする。それ以降、自分の周りから大切だったものが1つ、また1つとなくなっていく。
そんなとき、元恋人で会った彼女と再会した青年は、かつて自分と触れ合った人々との出来事を思い出す。更に親友や疎遠であった父、亡くなった母の思いに触れることで1つの決断を下す。
青年が生きるために消してしまった「かけがえのないものたち」が失われていく物語は、岡田惠和の手掛ける斬新な設定と王道ストーリーで、最初から最後まで愛に溢れ、見る人の心を包み込んでくれる。
詳細 世界から猫が消えたなら
映画『雪の華』の評判・口コミ・レビュー
『#雪の華』
意外と悪くない。
映像や音楽の美しさ、橋本監督の演出だけでも割と楽しめる。
中条あやみの集大成的なキャラも面白い。
ただ、脚本に少々問題ありかな。 pic.twitter.com/yohFWKyyNy— ヨッシー/映画当たり屋CH (@kurono_dran) 2019年2月2日
『雪の華』鑑賞。余命宣告を受けた女性の恋を描いた橋本光二郎監督作品。中条あやみ演じる主人公を「少女漫画のような純愛に憧れる」という設定にしたことでメタ構造になっているのが面白い。主人公たちが初雪を二人寄り添って眺めている場面で中島美嘉の主題歌が流れ始めた瞬間、笑い死ぬかと思った。 pic.twitter.com/pczDd4qaLj
— だよしぃ (@purity_hair) 2019年2月1日
『雪の華』
超王道ラブストーリー。久しぶりにガッツリな恋愛映画を観たような気がします😌期間限定の切ない恋。すぐ終わってしまうのにどんどんお互いを好きに。。中条あやみちゃん演じる美雪は小さい頃から体が弱くて、ついに余命1年を宣告されます。その後訳あって、登坂君演じる悠輔に100万円 pic.twitter.com/fWnu0kUVgI— RUI (@wanwan3314) 2019年2月1日
雪の華みました。ストーリーも良かったけど、なにより雪が創り出した世界観が美しすぎて感動した。
ロケ地やカフェとか全部が芸術的だった。
「契約期間は?」
「俺たちが生きてる限りずっとだ」ってとこで観た人はキュンときた人は多いはず。
それにしても中条あやみは3D彼女に続き病人役多いな。 pic.twitter.com/NfVg7XSfU3— 世界のTaketo@修行僧 (@Taketo73359219) 2019年2月2日
雪の華体力と気力と体内の水分死ぬ程持っていかれるんだけどハイローとかのリピートしたくなるとはまた違う感覚のスルメ映画なんだけど(スルメ映画)
観る度に新しい点に気付いたり
先を知ってるからこそ最初観た時には気付けなかった感情になったり..— SUPERみろMØØN (@3jsb_7biglove) 2019年2月2日
映画『雪の華』のまとめ
主題歌の「雪の華」を歌っている中島美嘉は、自身がリリースした楽曲が15年の時を経ていることに驚き、更にその楽曲が元になった映画が製作されることにも驚いている。映画製作では、漫画や小説や実話を題材にして作られることが多いが、アーティストが歌っている歌を基に作られる映画は極めて稀であるので、驚くのも無理はない。そして今回は、映画の他の音楽を有名な音楽家・葉加瀬太郎が担当している。脚本も音楽も抜群の安定感で、更にフィンランドの壮大な景色が映画の良さを引き立ててくれているに違いない。
みんなの感想・レビュー