日本でも絶大な人気を誇る、アメリカのマーベルコミックスが生んだ数々のヒーローが集結した『アベンジャーズ』は、大ヒット作品の1つ。その『アベンジャーズ』に連なる「マーベル・シネマティック・ユニバース」から、初の女性ヒーローがスクリーンに登場。
映画『キャプテン・マーベル』の作品情報
- タイトル
- キャプテン・マーベル
- 原題
- Captain Marvel
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年3月15日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- アクション
- 監督
- アンナ・ボーデン
ライアン・フレック - 脚本
- アンナ・ボーデン
ライアン・フレック
ジェニーバ・ロバートソン=ドワレット
ジャック・シェイファー - 製作
- ケビン・ファイギ
- 製作総指揮
- ルイス・デスポジート
ビクトリア・アロンソ
ジョナサン・シュワルツ
パトリシア・ウィッチャー
スタン・リー - キャスト
- ブリー・ラーソン
サミュエル・L・ジャクソン
ベン・メンデルソーン
ジャイモン・フンスー
リー・ペイス
ラシャナ・リンチ
ジェンマ・チャン - 製作国
- アメリカ
- 配給
- ディズニー
映画『キャプテン・マーベル』の作品概要
アベンジャーズ結成に一役買ったアイアンマンに引き続き、今後のアベンジャーズの中心になるであろう人物、それがアベンジャーズ誕生のカギを握る新たなヒーロー・キャプテン・マーベルである。アベンジャーズ結成前の1990年代を舞台に、過去の記憶を失っている女性ヒーローの伝説が始まる。『ルーム』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンがキャプテン・マーベルを演じ、アベンジャーズ結成の立役者となるニック・フューリーには『トリプルX 再起動』などのサミュエル・L・ジャクソンが登場。
映画『キャプテン・マーベル』の予告動画
映画『キャプテン・マーベル』の登場人物(キャスト)
- キャロル・ダンバース / キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)
- アメリカ空軍の女性パイロット。クリー人の対テロリストエリート特殊部隊スターフォースに所属する凄腕のエージェント。
- ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)
- 地球最強のヒーロー集団アベンジャーズ結成を計画した人物。S.H.I.E.L.D.のヘッドエージェントを務めている。
映画『キャプテン・マーベル』のあらすじ(ネタバレなし)
1995年、1人の女性が深夜のビデオレンタル店に空から落ちてきた。爆風と瓦礫を伴いながらアメリカ合衆国のレンタルビデオチェーン店ブロックバスターに落ちてきた彼女は、生身であったにもかかわらず店の天井を突き破り、床に激突しながらも、かろうじて生きていた。
彼女の名は、キャロル・ダンバース。地球から遥か離れた宇宙の彼方にある国、クリー帝国のエリートエージェント集団“スターフォース”の一員であった。しかし、キャロルは記憶を失い、身体には超人的な特殊能力が備わっていたが、度重なる記憶のフラッシュバックに悩まされていた。
そんなある日、キャロルの記憶を狙って、地球外からエイリアンが侵攻してくる。キャロルの記憶には、エイリアンたちにとってとても重要な何かが隠されていた。地球で2つのエイリアンが戦争を始め、キャロルはその戦いに否応なしに巻き込まれていく。
そして、エイリアンに狙われているキャロルは、後にアベンジャーズを結成することとなる若き日のニック・フューリーと出会い、彼と共に自身の記憶を取り戻すために戦うことを決意するのだった。
映画『キャプテン・マーベル』の感想・評価
映画初の女性ヒーローの誕生
2018年に公開された『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』が大ヒットに終わり、アベンジャーズの今後が期待されている中、結成に関して重要な何かを隠し持っている新たなヒーローが誕生した。このヒーローの誕生は、2019年に公開が予定されている『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』の続編『アベンジャーズ エンドゲーム』での活躍が期待されている。
平成が終わる2019年4月30日目前の4月26日、最強を超えた敵“サノス”に敗れた前作。カメオ出演していたニック・フューリーが、キャプテン・マーベルに連絡を取っていたシーンで映画は終わる。このシーンは、マーベル・コミックファンに『アベンジャーズ エンドゲーム』以外の続編を予感させた。
彼女は、1968年に創作された『マーベル・スーパーヒーローズ』では、既にアメリカ空軍の少佐キャロル・ダンバースとして登場しており、その後、1977年に個人誌『ミズ・マーベル』でミズ・マーベルとなった。以降、『キャプテン・マーベル』誌で超人的な力を身に着け、何度もアベンジャーズたちと関係を持ちながら、ヒーローのキャリアを積み、ついに「マーベル最大の女性ヒーロー」としての地位を確立させた。
長く愛されてきたスーパーヒーローの活躍が、アベンジャーズたちに一筋の光をもたらすことになるのか。映画への期待が高まるばかりである。
若き日の両目が揃っているニック・フューリー
アベンジャーズ結成に一役買い、アベンジャーズたちにとって欠かすことのできない存在が、ニック・フューリーである。1963年に登場以降、『ファンタスティック・フォー』ではCIAエージェント、『ストレンジ・テイルズ』ではS.H.I.E.L.Dのスパイと、ジェームズ・ボンドもびっくりの謎多き男である。
左目にアイパッチをしている隻眼の男性で、アイパッチと合わせたロングコートが特徴的である。謎が多くいつでも冷静沈着な姿が印象的であるが、常にヒーローたちの活躍を陰で支えている重要な人物である。
今作では、アベンジャーズ結成前の誕生秘話に迫るため、ニック・フューリーの若い姿を拝むことができる。まだ左目を負傷しておらず、両目が開いたニック・フューリーはとても貴重である。『アイアンマン』のエンドロール後に登場し、アイアンマンにアベンジャーズ結成の話を持ちかけるよりも前の話がついに明かされるとあり、ニック・フューリーの一挙手一投足から目が離せない。
女性の活躍はヒーローだけではない
今回の映画で、押さえておきたいもう1つのポイントは、マーベルシリーズで初めての女性映画監督がメガホンを取ったことである。監督は、アンナ・ボーデン氏。彼女は短編映画をいくつも製作し、2017年に『ハーフネルソン』を脚本担当で発表する。映画の主演は、『ラ・ラ・ランド』で圧倒的な歌唱力と演技力を見せたライアン・ゴズリングが起用され、アンナ・ボーデン監督作品の代表作となった。
同じく、『キャプテン・マーベル』の監督に名を連ねているのは、アンナ・ボーデン監督が学生時映画撮影現場で出会い、恋人中になったライアン・フレック。処女作となった『ハーフネルソン』の共同監督にも名を連ねており、今作『キャプテン・マーベル』には、2人揃って監督に大抜擢されたことになる。
2人は監督だけでなく製作・脚本まで手掛け、映画界で今後躍進が期待される新人監督である。日本でも女性の社会進出が声高らかに謳われる中、世界でも新たな女性の活躍のニュースは、いつ聞いても応援したくなるものである。彼女たちの活躍は、キャプテン・マーベル同様、映画界だけでなくヒーロー界にも新たな風を巻き起こしてくれるだろう。
映画『キャプテン・マーベル』の公開前に見ておきたい映画
ハーフネルソン
『キャプテン・マーベル』の共同監督、ライアン・フレックがメガホンを取り、アンナ・ボーデンと共に脚本を仕上げた2006年公開の映画。主演は、『ラ・ラ・ランド』で世界中に高い演技力と歌唱力を見せつけたライアン・ゴズリング。ゴズリングは、この作品でアカデミー賞主演男優賞にノミネートするほどの評価を得た。そして、『アベンジャーズ』シリーズに登場するファルコンことサム・ウィルソンを演じるアンソニー・マッキーも登場する。
物語は、インナーシティで中学校の教師をしていたライアン・ゴズリング扮するダン・デューンが、実は麻薬の常習犯だということを生徒のドレイに見られてしまう。この事実が世間に露見されると、自身の身の破滅はおろか学校の評判を落とすことにもなり兼ねない。しかし不思議なことに、ドレイと触れ合ううちにダンとドレイの間に奇妙な友情が芽生え始めることとなる。
ポスターは、ライアン・ゴズリングの生気のない不気味な表情が印象的である。なるほど麻薬常習犯ならこんな表情でもおかしくないと、思わず納得してしまいそうな仕上がりは、さすがと言える。『ラ・ラ・ランド』発表前でも、ライアン・ゴズリングの定評ある演技は見ていて安心感がある。
詳細 ハーフネルソン
アイアンマン
アベンジャーズ結成について知るには、いろいろとマーベルシリーズを網羅しなければならないだろう。しかし、まずはニック・フューリーがアベンジャーズ結成のために最初に声をかけたアイアンマンについて知るべきである。映画『アイアンマン』の第1作品目が発表されたのは2008年のことなので、今から10年以上も前の話である。コミックスで言えば、初登場は1963年のことなので、長寿作品である。
主人公のトニー・スタークは、巨大な軍需産業「スターク・インダストリーズ」の社長で、アメリカ政府にとっては金の卵のような兵器開発会社であった。しかし、自社の開発製品を使ったゲリラによるテロに遭い、拉致され、瀕死の重傷を負う。爆発に巻き込まれたことで、胸に電磁石が突き刺さり、それが心臓の破裂を防いでいる驚愕の事態にまで陥る。
状況を打破するためにトニーは、研究に協力しながらもテロリストに対抗するためのパワードスーツの開発に成功する。そして、自身が開発した武器が人命を奪うものだと悟ったトニーは、軍需産業から撤退し、正義のために戦う戦士となる。
普通の人間でありながら、人命のために私費を投じてスーツを身に着け正義を貫く姿に、多くのファンが魅了された。エンドロール後にトニー・スタークの元へとやって来たニック・フューリーも恐らくその1人ではないだろうか。
詳細 アイアンマン
アベンジャーズ
1998年に、イギリスで製作発表された映画『アベンジャーズ』もあるが、一般艇に『アベンジャーズ』と言えば、2012年公開のアメリカン・コミックヒーローのクロスオーバー作品のことであろう。複数のヒーロー映画の主人公たちが登場し、協力しながら強大な敵を倒す様は、まさに夢のような光景である。
地球だけでなく全宇宙を舞台にし、地球以外の惑星や国からやって来たありとあらゆる戦士たち。地球へ侵攻を開始するため、神々の国アスガルドからやって来たロキは、無尽蔵のエネルギーを秘めた謎の物体・四次元キューブを奪い去る。事態を重く捉えたS.H.I.L.E.D.長官のニック・フューリーが中心となり、四次元キューブを取り返すべく地球に散らばるヒーローたちが集められる。
集められたヒーローは、アイアンマンを始めとし、キャプテン・アメリカ、ハルク、ブラック・ウィドウ、ホークアイなど現在でも高い人気を誇る者たち。そして、物語の途中で出会い、トニー・スタークらと共闘することになるソーも、外せない役柄である。
きっと、観客たちそれぞれにお気に入りのキャラクターやヒーローたちがいることだろう。そのヒーローたちが、一堂に会し地球の平和のために戦う姿は、何度見ても胸を打つものがある。
詳細 アベンジャーズ
映画『キャプテン・マーベル』の評判・口コミ・レビュー
「キャプテン・マーベル」鑑賞🌟
期待の新キャラ誕生の物語!!!
女性ヒーローの単独映画は初めてなので、とても新鮮でした!
MARVEL映画ですが、少しスター・ウォーズ感もありましたね😌
アクションの迫力も凄い!!それと、オープニングから泣けますのでご注意を…
エンドロールも忘れずに!! pic.twitter.com/KVT4t29YZi— しおり@洋画 (@PTX_shiori) 2019年3月17日
『キャプテン・マーベル』
観た♪
とある演出に開始10秒でボロ泣き😭
詳しくはぜひ劇場で📽️
面白かった!お代わり希望!
パンフもグースのチャームも売り切れで、映画館3件ハシゴの末パンフだけは買えました😵
ブリー・ラーソンぴったりだったし、何より久々のアネット・ベニングは
めちゃ素敵でした😍 pic.twitter.com/UqUFFwRZwm— プランツベア🐻(年度末多忙につき超低浮上) (@poinco87) 2019年3月17日
オープニングからもう…🥺泣
「キャプテン・マーベル」観てきました👏✨MARVEL映画を劇場で観たのはこれが初めてです😊私にとっては劇場でのMARVEL作品初鑑賞の記念すべきデビュー作品になりました💕
女性がカッコイイって、もう反則級に魅力的ですよね🥰めっちゃ惚れて帰ってきました☺️ pic.twitter.com/GihKp5duZ3
— mihoko@映画垢 (@mihoko345t) 2019年3月16日
『キャプテン・マーベル』鑑賞。ある女性の失われた記憶をめぐる攻防を描いたアンナ・ボーデン&ライアン・フレック監督作品。90年代アクションの再構築ではなく引用にとどまっているのは残念とはいえ、マーベル・スタジオのオリジンでは一番好きかもしれない。オープニング・ロゴの演出は不意打ち。 pic.twitter.com/i4XHGjGxk9
— だよしぃ (@purity_hair) 2019年3月17日
映画館での今年27本目の映画として『キャプテン・マーベル』鑑賞。
覚醒した主人公の強さが圧倒的過ぎてバトル的なワクワクはやや少なめかな。
その分、主人公の記憶を巡るストーリー展開とアベンジャーズ前日譚としての楽しさを重視した感じ。
個人的に印象に残ったのは女性の友情と猫でした。 pic.twitter.com/UdCsAkDIIQ— tetu (@tetutetu1962) 2019年3月16日
キャプテン・マーベル、鑑賞!
笑い、アクション、懐かしさ…色々な要素を楽しめる今作、アベンジャーズ4への単なる繋ぎなどでは決してありません。
鑑賞中、つい何度も「なるほどね…笑」と心の中で呟いてしまいますよ。それと、なんでただの猫がこんなに注目されてるのかと思ったら…笑 pic.twitter.com/CEmG7wuwYK
— チャーリー@映画アカウント (@LseydouxJbardem) 2019年3月15日
映画『キャプテン・マーベル』のまとめ
作品が長く続いてくると、観客たちの期待は高まり、キャラクターそれぞれに対しての思い入れも当然強くなっていく。それは制作する側も当然同じことだが、観客たちとの思いに相違があると、映画としての成功は難しくなってくる。今回、マーベルシリーズ初の男女共同監督として抜擢されたアンナとライアンは、世界中から注目されるこの映画に対して多大な重圧を受けていたに違いない。しかし、その中でも「観客たちの期待に応えたい」と語る2人の姿に、これまでの映画とは違う新鮮さを感じる。
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