突如として出現した謎の生命体により、地球はたった3日間で征服されてしまう。生き残った人類は地球奪還のために立ち上がり、エイリアンと壮絶な死闘を繰り広げる。7年の時を経て、侵略SF『スカイライン 征服』(11)が、迫力満点のバトルSFになって帰ってきた!
映画『スカイライン 奪還』の作品情報
- タイトル
- スカイライン 奪還
- 原題
- Beyond Skyline
- 製作年
- 2017年
- 日本公開日
- 2018年10月13日(土)
- 上映時間
- 106分
- ジャンル
- SF
アクション - 監督
- リアム・オドネル
- 脚本
- リアム・オドネル
- 製作
- マシュー・ショーズ
グレッグ・ストラウス
コリン・ストラウス - 製作総指揮
- アレン・リウ
キティ・ロン
アレン・バン・ダム
マイケル・ウィルアン - キャスト
- フランク・グリロ
ボヤナ・ノバコビッチ
ジョニー・ウェストン
カラン・マルベイ
アントニオ・ファーガス
ジェイコブ・バルガス
イコ・ウワイス
ヤヤン・ルヒアン - 製作国
- イギリス
中国
カナダ
インドネシア
シンガポール
アメリカ - 配給
- REGENTS
ハピネット
映画『スカイライン 奪還』の作品概要
インディペンデント映画ながら、最新のVFXを駆使したスペクタクル映像と自由な発想の物語が話題となり、スマッシュヒットを記録した前作『スカイライン 征服』(11)の公開から7年。VFXスタジオ「ハイドラックス」は、新たなアプローチで未確認飛行物体による地球征服の時を描き、全く違った印象の冒険譚を完成させた。前作で監督を務めたストラウス兄弟は製作に回り、新監督のリアム・オドネルを後押しする。武術アクションに長けたキャストが加わり、最新VFXと最強格闘術が融合したハイブリッド・バトルSFがついに実現!
映画『スカイライン 奪還』の予告動画
映画『スカイライン 奪還』の登場人物(キャスト)
- マーク(フランク・グリロ)
- ロサンゼルスの刑事。
- オードリー(ボヤナ・ノバコビッチ)
- 地下鉄運転手の女性。
- トレント(ジョニー・ウェストン)
- マークの息子。
- スア(イコ・ウワイス)
- ラオスの反政府組織のボス。
映画『スカイライン 奪還』のあらすじ(ネタバレなし)
地球上空に突如として現れた未確認飛行物体は、地上の人々を次々と吸い上げ、たった3日間で世界を征服してしまう。謎の生命体は宇宙船内に吸い上げた人間の脳を吸い取り、その脳でエイリアンを量産していた。
ロサンゼルスの刑事マークは、息子のトレントと地下鉄に乗っていた時に、未確認飛行物体の襲撃に遭遇する。マークは、運転手のオードリーたちと避難場所を探すが、軍隊の攻撃も空しく、地上は絶望的な状況に陥っていた。そんな中、ついにトレントまで宇宙船に吸い込まれてしまい、マークとオードリーも後を追う。
マークは船内でトレントを見失ってしまうが、人間の心を残したエイリアンに助けられ、宇宙船を破壊することに成功する。ところが、脱出の途中でトレントが捕まり、彼の脳はエイリアンに組み込まれてしまう。
マークとオードリーは、船内で生まれた赤ん坊を助け、墜落した宇宙船から脱出する。墜落場所は内戦が続くラオスで、マークたちは反政府組織のボスであるスアのアジトに身を寄せる。赤ん坊は急速に成長して幼女となり、彼女の遺伝子からはエイリアンに対抗する血清が見つかる。そして、マークたちは地球存亡を賭け、エイリアンとの最終決戦に挑むのだった。
映画『スカイライン 奪還』の感想・評価
前作とは違ったアプローチで攻める新たなSFアクション
前作の『スカイライン 征服』は、主人公たちが高層マンションの敷地内に閉じ込められた状態で、物語が展開していく。高層マンションの窓から外を眺めると、巨大な未確認飛行物体に吸い上げられていく無数の人間の姿が確認できる。地球を侵略に来た謎の生命体は、不思議な青い光を発することで、人類を宇宙船内に吸い上げていく。主人公は光を見ると吸い込まれることに気づき、窓のブラインドを下ろすのだが、侵略者はマンションの敷地内にも迫ってくる。そこで直接対決となるのだが、一般人の主人公が軍隊でも敵わない相手を倒せるわけもなく、宇宙船の中で絶望的なラストを迎える。この救いのない終わり方が賛否両論を巻き起こしたわけだが、その時すでに、製作元のハイドラックスは次の展開を考えていたようだ。
前作を監督したストラウス兄弟からバトンを引き継いだリアム・オドネルは、自身で脚本も手がけ、本作を動きの多いSFアクションに昇華させた。本作の物語は、前作と同じ侵略者襲来の夜から始まる。1作目の主人公があえなく捕獲されたのに対して、本作の主人公は反撃を成功させ、さらに地球の奪還を目指す。前作で消化不良気味だった観客は、本作を見ることで7年前の疑問を解消することができる。さらに、本作は続編でありながらも完全に独立した冒険譚になっているので、1本のSFアクション映画として楽しむことも可能だ。このハイドラックスの新たなアプローチ方法には、ぜひ注目して欲しい。
進化したクリーチャーによる躍動感のあるアクション
『スカイライン』シリーズは、VFXスタジオ「ハイドラックス」が自ら製作した映画なので、当然ながら視覚効果が多用されている。前作の視覚効果を使ったショットは1000を数え、インディペンデント映画とは思えない映像が観客を驚かせた。本作はそれよりもさらにパワーアップした映像を目指し、視覚効果を使ったショットは1500に増やされた。それに加えて、実用的な異星人スーツによるクリーチャーのスタントシーンも増やしている。
クリーチャー・デザイナーのアラン・ホルトが率いるチームは、本作で新たに登場する異星人「シェパード」の体に武器と甲冑のテクノロジーを組み込み、様々な惑星へ旅する戦士のイメージを作り上げた。この新たな異星人による臨場感のあるアクションが、シリーズの進化に拍車をかけている。
実力派のアクションスターによる武術アクション
本作のクライマックスは、ラオスに不時着した主人公たちが、反政府組織のボスであるスアやチーフたちと共に、異星人と直接対決する壮絶なアクションシーンだ。主人公のマークを演じるフランク・グリロは、『バトルフロント』(13)や『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』(16)などのアクション映画に数多く出演しているベテラン俳優であり、ノンストップアクションが話題となったインドネシアの格闘技アクション映画『ザ・レイド』(11)のハリウッドリメイク版への出演も決定している。
その『ザ・レイド』で主人公のSWAT隊員を演じていたのが、本作でスアを演じるイコ・ウワウスだ。さらに、チーフ役のヤヤン・ルヒアンも同作で格闘技の使い手を演じ、優れた武術アクションを見せている。
監督のオドネルは2人のファンであり、2人が本作への出演を承諾してくれたことを受けて、アクションシーンを大幅に変更した。2人が加わったことで、寺院の中庭でスアたちが異星人と戦うシーンには、武術の要素が組み込まれ、面白いアクションを生み出している。極めて複雑な撮影とCGで完成したこのシーンは、本作の目玉となるので、ぜひ楽しみにしていて欲しい。
映画『スカイライン 奪還』の公開前に見ておきたい映画
スカイライン 征服
ジャロッド(エリック・バルフォー)は親友の誕生日パーティーに出席するため、恋人のエレイン(スコッティ・トンプソン)を連れて、ロサンゼルスを訪れる。パーティーは高層マンションのペントハウスで行われ、一同はハメを外して楽しい夜を過ごす。ところが、翌朝から未確認飛行物体による地球への侵略行為が始まり、高層マンション内のジャロッドたちにも危険が迫る。ジャロッドは妊娠中のエレインを守りながら、何とか助かる方法を模索するのだが…。
『スカイライン 奪還』の前作となる作品で、VFXスタジオ「ハイドラックス」が自ら製作を手がけた。制作費1千万ドルのインディペンデント映画でありながら、最新のVFX技術を駆使した映像と自由な発想のストーリーが話題となり、興行的に大成功を収めた。
通常の地球侵略を描いたSF映画であれば、国家機関やヒーロー的存在の主人公がエイリアンと戦うものだが、本作はまったく無力な一般人の目線で物語が進む。そのため、人間は巨大クジラに飲み込まれる小魚の群れ状態で、ほぼ無抵抗のまま宇宙船に吸い上げられていく。まずはこの作品で、どうしようもない無力感を味わってから、最新作『スカイライン 奪還』を見ることをオススメしたい。その方が、人類の反撃に、より興奮できる。
詳細 スカイライン 征服
アバター(2009)
22世紀。エネルギーとなる希少鉱物を求めて、豊かな自然と資源を有する惑星パンドラに進出した人類は、この星の先住民であるナヴィと資源開発の交渉をするため、ナヴィと地球人のDNAを掛け合わせたアバター(地球人の分身)を作り出す。急死した兄の代わりにアバターの操作員になったジェイク(サム・ワーシントン)は、ナヴィの娘ネイティリと親交を深めるうち、自然と共存するナヴィの生き方に感化されていく。しかし、地球の資源開発公社は交渉が進まないことに苛立ち、強硬手段に出始める。
巨匠ジェームズ・キャメロンが監督・脚本・製作を手がけた超大作SFアクション。デジタル3Dと最先端のテクノロジーを駆使した美しい映像が世界中で熱狂的に支持され、世界歴代興行収入の新記録を樹立した。『アバター』(09)以前のトップは、これまたジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』(97)であり、監督自身が自ら新記録を更新する結果となった。『スカイライン 奪還』を製作したハイドラックスのスタッフは、この『アバター』のVFXチームに参加している。彼らの最新VFX技術は、ハリウッドの大作映画も支えているのだ。
詳細 アバター(2009)
2001年宇宙の旅
鬼才スタンリー・キューブリック監督が1968年に発表したSF映画で、未だに全てのSF映画の最高峰だと言われている。キューブリックは究極のSF映画を作るため、イギリス人作家のアーサー・C・クラークと協力関係を結び、彼と一緒にこの壮大な物語を作り上げた。『2001年宇宙の旅』には、キューブリックが監督・脚本(アーサー・C・クラークと共同)・製作を務めた映画版と、アーサー・C・クラークが著者となった小説版があり、クラークのSF短編小説『前哨』が物語の基になっている。
この作品の真髄は、芸術的な映像美と音楽の融合にある。キューブリックは最先端の視覚効果や合成技術を駆使して、きめ細かな美しい映像を作り上げ、観客を驚かせた。さらに、音楽にはあえてクラッシックの名曲の数々を使用して、作品に重厚感を持たせている。リヒャルト・シュトラウス作曲の交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』の導入部「ファーン、ファーン、ファーン、タラ〜」というフレーズが一躍有名になったのも、この作品の冒頭部で使われたからだ。壮大な音楽と宇宙の映像が見事にマッチングしており、『ツァラトゥストラはかく語りき』の導入部は、宇宙を表現するテーマ曲として定着した。世界中の視覚効果に関わるプロも推奨する名作なので、SFファンならば1度は見ておきたい。
詳細 2001年宇宙の旅
映画『スカイライン 奪還』の評判・口コミ・レビュー
『スカイライン 奪還』鑑賞。良い意味でクソ映画だった。真剣に観たらバカバカしいツッコミどころに脱力。あまりに都合良過ぎる展開は尊敬の値するレベル、もう笑いが止まらなかった。もはや開き直り感あるエンドロール前のアレも脱帽。こーゆー映画を楽しめた時、バカで良かったと思う(褒めている)。
— きゃお ☀️ (@kyao_run) 2018年10月14日
スカイライン-奪還-
あの絶望的な前作-征服-の続きから始まると思いきや・・
本編は、ある意味ハカイダー?赤眼(善)vs青眼(悪)みたいな・・
エンディングがまた最高
邦画だと羽住英一郎監督作品風
特撮現場知らない方にはこちらの方が衝撃的かも?
前作で夢も希望も失った方は是非! pic.twitter.com/glRdSdIMYn— 真・GODZILLA応援団、KASUYA (@ggrasperZX) 2018年10月14日
「スカイライン 奪還」を見てきました。いろんな映画の要素をブチ込みまくってて最高でした。ディザスター、ホラー、エイリアン、格闘..「お前らはこれが見たいんだろ。じゃあ、見せてやるよ」って感じのノリ最高だね。
一番好きなシーンは、鼻歌歌いながら地雷埋めるシーンです。— R.T. (@Ah64dAle) 2018年10月14日
『スカイライン 奪還』観た!
殴る!蹴る!斬りつける!
侵略宇宙人相手にガチ格闘で立ち向かう、脳ミソ筋肉映画の決定版!細かいことは言うだけ野暮だ!痛快感にかけては間違いなく本年随一。公開規模は極小ながら、怪獣映画、アクション映画が好きならば、見逃すと年末に確実に後悔する類の必見作。— フリップ村上 (@fripp_murakami) 2018年10月14日
『スカイライン-奪還-』残忍な宇宙人を血の気の多い地球人が格闘技でシバいていく様が強烈。監督の好きな物だけで構成されているためジャンルも目紛しく変化し、都度凄い光景が広がるので、頭を使わないどころか起きていることを理解するのに凄く頭を使う。闘う相手を間違えた系バトルSFの傑作、爆誕。
— バートロー (@Barttro) 2018年10月14日
映画『スカイライン 奪還』のまとめ
前作『スカイライン 征服』を見た人は、ずっとモヤモヤしたものを抱えながら、続編の完成を待ち望んでいたことだろう。突如として現れた未確認飛行物体に人類はやられっぱなしで、何の反撃もできないまま、プツンと物語が終わってしまったのだから。しかし、この続編では、スカッとするような人類の反撃が見られるようだ。「あれだけ圧倒的な強さとテクノロジーを持つエイリアンに、アナログな武術で対抗できるのか?」「エイリアンを倒す血清とは何だ?」などなど、すでに様々な疑問を感じている人は、迷わず劇場へ行こう!
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