12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『マスカレード・ホテル』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

累計300万部を記録した、東野圭吾著の『マスカレード』シリーズの第1弾が、発売から7年の年月を経てついに実写映画化。ガリレオに次ぐ新HEROの登場と、東野圭吾の鬼才溢れる傑作ミステリーが動き出す。木村拓哉を主演に迎え、長澤まさみと連続殺人犯を追う。

映画『マスカレード・ホテル』の作品情報

マスカレード・ホテル

タイトル
マスカレード・ホテル
原題
なし
製作年
2019年
日本公開日
2019年1月18日(金)
上映時間
132分
ジャンル
サスペンス
ミステリー
監督
鈴木雅之
脚本
岡田道尚
製作
石原隆
木下暢起
藤島ジュリーK
市川南
製作総指揮
臼井裕詞
キャスト
木村拓哉
長澤まさみ
小日向文世
梶原善
泉澤祐希
東根作寿英
石川恋
濱田岳
製作国
日本
配給
東宝

映画『マスカレード・ホテル』の作品概要

東野圭吾の、渾身のサスペンスミステリーシリーズ『マスカレード・ホテル』がついに実写映画化され、連続殺人犯を追う刑事役に木村拓哉が初挑戦する。監督は、『プリンセス トヨトミ』や『本能寺ホテル』『HERO』と、多くのヒット作を世に送り出してきた鈴木雅之。ヒロインには長澤まさみを迎え、『ライアーゲーム』『信長協奏曲』で知られる岡田道尚が脚本を担当する。2019年最初の話題作が、総勢20名のそうそうたる豪華キャストによって実現する。

映画『マスカレード・ホテル』の予告動画

映画『マスカレード・ホテル』の登場人物(キャスト)

新田浩介(木村拓哉)
警視庁捜査一課のエリート刑事。自信に満ち溢れ、あまり目上を敬うタイプではなく、自分の思った通りにのみ行動しようとする融通の利かなさがある。
山岸尚美(長澤まさみ)
一流の高級ホテルコルテシア東京のフロントクラーク。突然、警察の捜査に協力する羽目になり、ホテルマンとしての態度が全くなっていない新田を部下に持つ。

映画『マスカレード・ホテル』のあらすじ(ネタバレなし)

警視庁捜査一課のエリート敏腕刑事と言われている新田浩介は、ある事件で東京の高級ホテルコルテシアへの潜入捜査を命じられた。刑事がホテルマンになるなど、前代未聞で気の乗らない浩平の態度は、嘆かわしい程に他のホテルマンから浮いていた。

だが、これも仕事であり、仕方のないことであった。事の発端は、東京都内で3件の殺人事件が起こったことから始まる。その事件では、なぜか現場に不可解な数字の羅列が残されていた。これを、犯人からのメッセージだと理解した浩平は、次の犯行現場を示していると解読し、都内の高級一流ホテルコルテシアを、次の犯行現場だと特定した。

そして警察は、幾人かの刑事たちを、ホテルマンとして潜入させる決断を下す。捜査対象は全ての宿泊客。事件が起きるまでの僅かな時間、24時間体制でホテルの総ての人たちを警戒する。

だが、人を疑うことが仕事の浩介には、そもそもお客様をおもてなしする心などなく、配属先の上司として現れたフロントクロークの山岸尚美の存在が邪魔でならない。それでも2人は、何度もぶつかり合いながら、ホテルにやって来るお客の仮面を見破っていく。

映画『マスカレード・ホテル』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『マスカレード・ホテル』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。
映画『マスカレード・ホテル』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『マスカレード・ホテル』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『マスカレード・ホテル』の感想・評価

捜査対象は、全宿泊客

一切のミスも、一切の隙もあってはならず、お客様に対して少しの不満も抱かせてはならない一流の高級ホテル。一泊数万円からしか泊まれない、およそ普通の人がふらりと立ち寄り気軽に泊まるホテルではない、ホテルコルテシア東京。

ここで、ある日突然数名の部下が増える。配属先はフロントクラーク、ハウスキーピング、ベルデスクなど多岐に渡る。だが、その部下は短くて十日間のみの勤務の予定であった。それもそのはず、配属された部下はホテルマンなどではなく、警視庁捜査一課の刑事たちだったからである。

都内で起きた関連のある3件の殺人事件から特定された、次の犯行現場候補であるホテルコルテシア東京。ここで、警察はホテルの協力の元、捜査本部を構え、日夜手がかりのない犯人を捜す。捜査対象は、全宿泊客。もちろん、ホテル従業員や出入りしている業者のことも見逃してはならない。しかし、全ての人が共通して仮面(マスカレード)を被っている宿泊客は、1人たりとも見逃せない。

ホテルフロントと言う、お客様と一番関りのある部署に配属された木村拓哉演じる新田浩介。教育係の山岸尚美に悪態をつきながらも、捜査対象の全宿泊客に鋭い眼差しを向ける。

エリート刑事と、一流ホテルマン

警察官と言う仕事は、相手になめられては意味がないのだ。常に高圧的に、犯人を追い詰めていかなければならない。それが板についてくると、善良な市民にまで横柄な態度を取ってしまいがちなのが、玉に瑕と言うところだろう。

警察と言う、とても狭いネットワークの中で生きてきたエリート刑事の新田浩介も、30代半ばにしてそんな横柄な態度が板についてしまった人物である。もちろん、いくら捜査とは言え、自分がホテルマンになる日が来ることなど予想していなかったに違いない。

だからこそ、浩介は山岸尚美に反発するのだ。人を疑い、人を正し、人を導く立場にある浩介からしたら、山岸尚美の仕事はお客様のわがままに付き合い、お客様を神様と崇めて、お客様の要望に何なりとお答えするサポート役としてしか感じられないのだから。

山岸尚美は原作で「お客様がルールであり、お客様がルール違反をすることはあり得ない」と断言する。確かに、傍から見れば山岸の言っていることを、浩介のように受け取る人もいるだろう。しかし、山岸は「お客様と無駄な問答はしない」「お金を払わない人はお客様ではないので、全ての要望に応える必要はない」など、自らが単なる小間使いではないことを自負している。

反発しあう2人のやり取りは、頭の良いもの同士の発言の数々が印象的で、エリート刑事に臆することなく意見が言える山岸を羨ましくも思ってしまう。そして、自分たちの仕事に誇りを持つ2人に、憧れの気持ちさえ抱く。

東野圭吾作家生活25周年特別刊行

これまで『麒麟の翼』や『容疑者Xの献身』、『プラチナデータ』『真夏の方程式』など、挙げ出したらキリがない程のヒット作を世に打ち出し、度々映画化されてきた東野圭吾作品。

『マスカレード・ホテル』は、東野圭吾作家生活25周年を記念して刊行され、当時も話題となった作品である。四六判で発行された本の帯には、著者のコメントが記載されており、「想像力の限りを尽くしたという実感があります。それだけに手ごたえも十分です」と答えている。

それが、この作品に掛けた東野圭吾の全てであると言え、超豪華俳優陣で固められたのにも、全く以てその通りだと頷ける。また、アーティストから俳優活動に重きが置かれている木村拓哉の配役も、話題作りの一端を担っていると言える。東野圭吾の25周年を飾る、魅力溢れる人物選定ではないだろうか。

木村拓哉と言えば、2010年の『SPACE BATTLESHIP ヤマト』以来鳴りを潜めていたが、2015年の『HERO』、2017年の『無限の住人』で再びスクリーンに登場し、2018年には同じジャニーズ事務所の嵐・二宮和也と共演した『検察側の罪人』でも話題となっている。

検事、総理大臣、天才医師、用心棒など、多彩な役を演じてきた木村拓哉の、初めての刑事役ともあって、更に期待は高まるばかりである。

映画『マスカレード・ホテル』の公開前に見ておきたい映画

映画『マスカレード・ホテル』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『マスカレード・ホテル』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

容疑者Xの献身

それまで、知っている人しか知らない東野圭吾の名が、話題となり有名にもなった映画である。『容疑者Xの献身』は『ガリレオ』シリーズの第3弾にあたるが、前2作はテレビドラマ化しており、主演が福山雅治だったことからファンが多く、映画化に至った。

今から約10年前の2008年に劇場公開され、今もなお東野圭吾の実写映画としては上位にランクインするほどの人気のミステリー映画である。

福山雅治演じる湯川学がとても癖のある軽快なキャラクターであり、彼のその妙な持論や性格もまた、支持されている所以である。映画には、テレビドラマと同じキャストが集結し、ヒロインの柴咲コウの他にも、北村一輝や品川庄司の品川祐、真矢みき、ダンカンなど個性溢れる役者たちが名を連ねている。

映画は更に、2013年に『真夏の方程式』の名で続編が公開されている。『容疑者Xの献身』から実に5年の月日が経っているにもかかわらず、こちらも前作に負けず劣らず話題作となった。主人公・湯川学の相棒役であった柴咲コウ演じる内海薫は、吉高由里子演じる岸谷美沙へ変更され、同時期に放映されたテレビドラマの第2シーズンも、福山雅治と吉高由里子のペアが出演した。

『真夏の方程式』も、『容疑者Xの献身』と同様、東野圭吾の代表的な推理小説の1つであるので、どちらも公開前に鑑賞をお勧めしたい。

詳細 容疑者Xの献身

HERO

木村拓哉が主人公・久利生公平を演じる、一癖も二癖もある検事たちの物語。2015年に映画が公開され話題となったが、もともとはそれよりも8年も前のテレビドラマに遡り、型破りの検事・久利生公平と、事務次官役の松たか子演じる雨宮舞子とのやり取りがコミカルで魅力的であった。

2014年にテレビドラマ第2シーズンが始まり、事務次官に北川景子演じる麻木千佳が新たに登場する。美男美女のコンビに、熱狂的なファンがいたのも印象的な作品であった。

映画には、事務次官を辞め現場から離れていた雨宮舞子が再び登場するとあり、それでも話題を呼ぶ。当時妊娠・出産を迎え、ライフステージの変化に伴い芸能活動も制限していた松たか子の出戻り出演は、もともとのファンからはサプライズ的な演出であった。

その他にもテレビドラマの第2期から、初出演している役者も多く、小日向文世、濱田岳、吉田羊などもその中に含まれる。第1期でも第2期でも魅力的な役者が勢揃いしている作品であり、『マスカレード・ホテル』のようにそれぞれのキャラクターが映画の中で生き生きとしている作品である。

詳細 HERO

50回目のファーストキス

2018年6月に、世界中を優しさで包んだ愛の物語が、リメイクとなり再びスクリーンに登場した。2005年に公開された、アダム・サンドラーとドリュー・バリモアが演じた、記憶障害を持つ女性と、プレイボーイの男性のラブストーリーを、山田孝之と長澤まさみの2人が演じる。

交通事故の後遺症によって、父親の誕生日以来記憶が1日と持たない女性・藤島瑠衣(長澤まさみ)は、ある日カフェで弓削大輔(山田孝之)と出会う。ツアーガイドとして働いており、ゆくゆくは天文学の分野を目指しているプレイボーイの大輔は、カフェにいた瑠衣に一目惚れし、すぐに声を掛け仲良くなる。

だが、次の日大輔が再び瑠衣に会うと、彼女は大輔のことをすっかり忘れてしまっていた。瑠衣は短期記憶障害を抱えていたが、大輔は瑠衣の障害をものともせず、毎日愛の告白をし、2人は毎日恋に落ちて、毎日キスをする。

監督は、長澤まさみも出演している『銀魂』などでも知られている福田雄一が担当し、長澤まさみ自身も、美しく魅力的なスタイルを全面に押し出しているなど、見ている方も思わず惚れ惚れとしてしまう。

最近では、コミカライズな役をこなしてきた長澤まさみの、渾身のラブストーリーは、必見である。

詳細 50回目のファーストキス

映画『マスカレード・ホテル』の評判・口コミ・レビュー

映画『マスカレード・ホテル』のまとめ

2018年は、東野圭吾の作品で篠原涼子と西島秀俊が共演する『人魚の眠る家』も公開され、今年は東野圭吾の作品が目白押しである。『マスカレード・ホテル』に登場する、刑事の仕事以外に何の興味も抱いていない、プライドの高い男・新田浩介に、木村拓哉が抜擢されたとの発表は、型にはまりすぎて納得してしまったものだ。新田の態度をフォローする、長澤まさみの涙ぐましい努力には、思わず笑みが浮かぶ。

映画『マスカレード・ホテル』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『マスカレード・ホテル』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

みんなの感想・レビュー