「マイ・サンシャイン」のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

1992年、実際にロサンゼルスで起こった暴動を基に描かれた家族ドラマ。アカデミー賞やオスカー賞に輝く女優・ハル・ベリーと、『007』シリーズで知られるダニエル・クレイグが奇跡の共演を果たす。監督は、『裸足の季節』のデニズ・ガムゼ・エルギュベン。

マイ・サンシャインの作品情報

マイ・サンシャイン

タイトル
マイ・サンシャイン
原題
Kings
製作年
2017年
日本公開日
2018年12月15日(金)
上映時間
87分
ジャンル
ヒューマンドラマ
監督
デニズ・ガムゼ・エルギュベン
脚本
デニズ・ガムゼ・エルギュベン
製作
シャルル・ジリベール
製作総指揮
ウェイ・ハン
セリーヌ・ラトレイ
トルーディ・スタイラー
シャーロッテ・ウベン
キャスト
ハル・ベリー
ダニエル・クレイグ
ラマー・ジョンソン
カーラン・ウォーカー
レイチェル・ヒルソン
製作国
フランス
ベルギー
配給
ビターズ・エンド、パルコ

マイ・サンシャインの作品概要

時は1992年、ロサンゼルスのサウスセントラル。『チョコレート』でオスカーを獲得したアカデミー女優・ハル・ベリーが、家族と暮らせない子供たちを育てるミリー役を演じる。ミリー一家の隣に住む口うるさくも根は優しい男性・オビーは、『007』のジェームズ・ボンドでも知られるダニエル・クレイグが扮する。監督は、デビュー作品『裸足の季節』がアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた、デニズ・ガムゼ・エルギュベン。今作では、脚本も務め、実際の出来事を基にした、人家族のドラマを再現する。

マイ・サンシャインの予告動画

マイ・サンシャインの登場人物(キャスト)

ミリー(ハル・ベリー)
血の繋がらない子供たちを引き取り、1人で育てている。とても明るく、太陽のように輝く人。
オビー(ダニエル・クレイグ)
ミリー一家の隣に住む、少し気難しく口が悪い隣人。しかし本当は、1人で子供たちを育てているミリーや、家族のいない子供たちを心配している優しい人。

マイ・サンシャインのあらすじ(ネタバレなし)

ロサンゼルスのサウスセントラルに、ミリーと言う1人の女性が住んでいた。彼女は、血の繋がりのない子供たちを引き取り、自分の子供として育てているホストマザーである。1992年、ミリーは可愛い子供たちと、だいぶ口が悪く高圧的な隣人のオビーとたまにケンカになりながらも幸せな毎日を過ごしていた。

ある日、テレビで全米を揺るがすようなニュースが報道される。それは、ロドニー・キング事件と呼ばれ、強盗罪で仮釈放されていたロドニー・キングがスピード違反で捕まり、逃亡したことで警察官から激しい暴行を受けたもの。

たまたま地元民がこの様子を撮影していたため、全米のニュースとして取り上げられ、社会問題へと発展するも、裁判所は白人の警察官に有利に動き、無罪判決を言い渡したことで若者たちが中心となり暴動に発展する。

これまで平和に暮らしてきた町は、あっという間に変貌を遂げ、子供たちやミリーまで捕まる事態に発展する。平和なひと時を取り戻し、また再び家族全員が揃って暮らせるようになるために、ミリーは戦うことを決意する。

マイ・サンシャインの感想・評価

今も根強く残る人種差別

ロドニー・キング事件は、1991年3月にレイクビューテラス付近で起きた事件で、日本ではこの事件をきっかけにアメリカのロサンゼルスで暴動が起きたとされている。実際には、アフリカ系アメリカ人の高い失業率や、黒人への差別が恒常的となっており、蔑視や侮蔑などの不満が重なり、重層的な怒りが渦巻いていた。

それが、ロドニー・キングが逮捕された際に20人にも及ぶ白人警察官に囲まれ、車から引きずり出され、トンファーやマグライトで殴打されたことで、全米中の黒人の怒りを買うこととなる。

裁判では、白人警察官4人が起訴されるも、ロドニー・キングが酔って暴れていたとの証言が認められ、白人警察官に暴行されたことで受けた足の骨折・下顎骨の骨折・片目眼球が潰された事実などは、認められずの判決であった。

その後、1992年の判決で警察官の無実が確定すると、ロサンゼルス市民の怒りが爆発し暴動が起きる騒ぎにまで発展する。ロドニー・キングがテレビで暴動の鎮静化を呼びかけたことで、事態は収縮していったが、無実の黒人が殺害される事件や、警察官からの不当な差別は後を絶たない。

21世紀が始まり、約5分の1が過ぎたが、それでも未だにアメリカ人の人種差別は根強く、解決には至らない。

どんな逆境でも、明るく太陽のように

世の中が変わり、ニュースの影響で若者たちの怒りが爆発して暴動が起き、ミリーたちの生活は劇的に変化する。子供たちが暴行を受けながら逮捕され、不当な尋問を受けることになると、ミリーも町の住人も、自分たちの生活のために対立し、戦うことを決める。

だが、そんな世の中であっても、ミリーの笑顔は決して絶やさない。子供たちに向ける愛情に、一篇の変化もない。変わらず子供たちを愛し、変わらず子供たちを抱きしめ、変わらず子供たちに笑顔を向ける。

血が繋がっていなくても、抱き合って笑い合って助け合って生きていけば、家族であることをミリーは説く。その笑顔があまりにも美しいから、この映画のテーマが重く苦しくても、温かな気持ちで見られるのだろう。

オスカー女優と『007』の夢の共演

映画界において、女優・ハル・ベリーの名と、俳優・ダニエル・クレイグの名を聞いたことのない人など、いないのではないだろうか。それほどに、有名な2人が共演することは、奇跡にも等しくこの映画を逃したら次はないかもしれない。

ハル・ベリーは『X-MEN』シリーズでもその存在感を発揮し、アクション映画では『キャットウーマン』で主演を務め、そのセクシーな四肢を存分に観客に見せつけている。

一方、イギリスが生んだ名俳優・ダニエル・クレイグは、『007』シリーズの他にも、『スター・ウォーズ』や『タンタンの冒険』にも出演し、映画界にその存在を知らしめる。

それぞれが単独で主演を務めるほどのビッグネームが、揃って同じ映画に出る快挙に遭遇できるとは、幸運以外の何物でもない。

マイ・サンシャインの公開前に見ておきたい映画

映画『マイ・サンシャイン』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。『マイ・サンシャイン』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

チェイサー

ハル・ベリーが主演と製作を務めた、アクションスリラー映画。攫われてしまった息子を助けるために1人奮闘するシングルマザー、カーラを演じ、力強い母親の姿を見せつける。

公園で息子が攫われる場面に遭遇し、追いかけるも車を見失い、携帯電話も無くし、警察も動いてくれない状況で、普通なら心が折れてしまいかねない状況でも、ハル・ベリーは自らの力だけで子供を取り戻す決断を下す。

自分の足で走って、車に乗って走って、限界まで加速し息子の行方を探すハル・ベリー。1日当たり2,000人の子供たちが誘拐事件に巻き込まれるアメリカの闇を、『X-MEN』『キャットウーマン』『007/ダイ・アナザー・デイ』などのアクション映画出演経験を生かして、鋭く切り込んでいく。

詳細 チェイサー

007 スペクター

ジェームズ・ボンドの代表俳優ともいえる、ダニエル・クレイグが、2015年シリーズ24作品目4度目のジェームズ・ボンドを演じる。『007 スカイフォール』で焼け残った写真を受け取ったボンドが、謎を追って単身イギリスを離れメキシコ・ローマを辿る。

これまでの007と同じく、見どころ満載のアクションに加えて、007と肩を並べる美しい犯罪者の未亡人の登場も、『007』を楽しむ醍醐味の1つとなっている。更に、ローマの地で行われるカーチェイスは、美しい建物を背景に、同じく美しい車が映画に爽快感と躍動感を与える。

監督サム・メンデス氏のこだわりで、スタント・アクション・爆発の一歳にCGを使わず、常に全力の、生きるか死ぬかの世界で作り上げられた『007 スペクター』は、間違いなくダニエル・クレイグの俳優人生で、代表とすべき作品となっている。

詳細 007 スペクター

評決のとき

1996年に公開された、アメリカの黒人対白人の裁判の模様を描いたドラマ映画。ジョン・グリシャムによって1989年に執筆され、グリシャムの処女作として当時は見向きもされなかったが、話題になるにつれ、人々の目に触れる機会が増え、現在初版本はプレミアがつくほどのベストセラーとなっている。

舞台は、アメリカ・ミシシッピ州の架空の町。10歳の黒人の少女が、人種差別主義の若者2人に強姦され暴行されるところから、物語は始まる。少女の父親は、青年2人を射殺し、第一級殺人罪と傷害罪で逮捕されることとなる。

黒人に対しての風当たりが強い地で、裁判をすれば確実に白人側に有利に働く懸念があったため、父親の弁護を担当するジェイク弁護士は、裁判所の開催場所を変更するよう呼びかける。だが、黒人に対しての差別意識が強い地では、なかなか希望通りの裁判は行われず、挙句ジェイクとその家族は「黒人の味方をしている裏切り者」とのレッテルを貼られるようになる。

町中が黒人と白人の2極化となり、町を巻き込む騒動まで発展したとき、ついに裁判は評決を下す最終弁論を迎える。

詳細 評決のとき

マイ・サンシャインの評判・口コミ・レビュー

マイ・サンシャインのまとめ

同じ人間同士で差別が社会問題になるのは、アメリカでも日本でも昔から常に言われてきた問題である。宗教問題と同じくして、この人種差別と言うものは決してなくならない問題でもあるが、平成の時代を生きている今の日本人は、グローバル化社会の恩恵で、差別を行う人たちは極端に少なくなってきている。誰もが仲良くはできなくても、「嫌い」を理由に暴行や差別を行う人たちが1人でも減り、1人でも犠牲者が減ることを祈るばかりである。

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