SF映画のおすすめランキング21選(洋画)

超大作から隠れ名作に古典まで。想像力を掻き立てられ、イマジネーションに溢れたSF映画おすすめセレクトを、ランキング形式で紹介します。主に洋画がメインです。

SFといっても人類が関わる物語に間違いはありません。ここで紹介するSF映画は、視覚効果や時代考証にも優れ、ストーリーや演出も優秀な作品ばかりです。中には難解な映画や、凡庸に思える映画もありますが、それを再び観ることで新たな発見に出会うこともあるでしょう。

流行の特殊効果もさることながら、物語の背景に人類の大きなテーマが見え隠れし、未来も考えさせてくれるようなSF映画の醍醐味が楽しめる作品をピックアップしました。

第1位 猿の惑星 シリーズ(1~2)

あらすじ

地球から旅立った宇宙船が、永い時を経て着陸した星は地球と同じように、空気も水もあり、自然も地球に酷似していたが、ただひとつ文明を持って生態系の頂点に立っている生物が、猿であるという現実があった。人間も住んでいるのだが文化は持たず、有史以前の原始人に近い、容姿だけが人類という存在でしかなく、彼らは猿に虐げられながら片隅で生きていた。三人の宇宙飛行士たちはやがて猿に捕獲され囚われの身となり、テイラー飛行士だけが最後に生き残る。猿に対し反逆を起こしたテイラーは脱出に成功し、つかの間の自由を手に入れるが、やがて人間の女性を一人伴い、馬で海岸を進むテイラーの前に、信じられない光景が出現する。

注目ポイント&見所

猿の世界でくり広げられる文明は、人類の文明に似てはいるが、元々が人類の文明から進化したものが猿にとって都合良く受け継がれ、人類にとっては偏見に満ちた文明になっている。近年も猿の惑星が作られてはいるが、本作は特殊メイクのみで演じられている猿の表情が古典的な味わいを残し、映画作品の魅力としては、こちらの方が高いのではないだろうか。それと名作になった理由としてのパート1のラストシーンのインパクトは今観ても衝撃的である。

⇒猿の惑星の批評・評価
⇒続 猿の惑星の批評・評価

第2位 スター・ウォーズ シリーズ(1~6)

あらすじ

エピソード4が第一作目となり、エピソード6で話は完結する銀河共和国を守る「ジェダイの騎士」たちと、銀河の征服を目論み、共和国の平和を乱す「シス」の元ジェダイ戦士、ダース・ベイダーの戦いを描くスペースオペラである。完結した話のいきさつを、過去からの視点で詳しく説明する三部作として、エピソード1から3が後に制作された。戦いの始まりから結末は4~6で、人間関係や戦いの原因となった物語は1~3で確認できるため、最初は1から観るのが正しい物語の見方である。簡単に言えば、本来「ジェダイの騎士」であったダース・ベイダーの生い立ちから死までを追いかけ、その生涯の中で渦巻く葛藤と、壮大な悪と正義の戦いを描いている。

注目ポイント&見所

全く観ていない人はエピソード4から。再び観ようと思った人はエピソード1から観ることをオススメする。時系列的には1が最初なのだが、作られたのは4が最初であり、若い人は最近の特撮になれてもいるだろうから、4から観ると映像の変化や役者で時代背景が楽しめる。一度通して観た年配の人は4から観た人が多いだろうから、ストーリー中心に追って行く方が楽しいと思う。いずれにしてもこの映画は全作通して観ると、面白さが倍増する仕組みになっている。

⇒スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望の批評・評価
⇒スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲の批評・評価
⇒スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還の批評・評価
⇒スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナスの批評・評価
⇒スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃の批評・評価
⇒スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐の批評・評価

第3位 ミクロの決死圏

あらすじ

チェコの科学者が、あらゆる物体をミクロの大きさにまで縮小し、長時間体内に滞在させる研究を完成させた。その科学者がアメリカへ亡命した際に、スパイに襲われ脳出血を起こして倒れてしまう。チェコの博士の研究より遙かに劣るアメリカの研究は、ミクロに縮小されながらも1時間しか人体に潜入できない。チェコの研究成果を手に入れるにはその博士を死なせるわけにはいかない。アメリカの研究者グループは、自らの研究成果である1時間のタイムリミットを覚悟の上で、脳を治療するために、ミクロに縮小された潜行艇へ乗り込み、博士の体内へ冒険に旅立つ。

注目ポイント&見所

人間の体内へ縮小されて向かうというSFならではの発想と、カラフルでファンタジックな画面は今観ても興味をそそられる仕上がりである。物語に付随する亡命譚やスパイアクションも織り込まれ、アドベンチャー要素も堪能でき、お得感満載のバラエティに満ちている。半世紀も前の映画ではあるが、次作の制作も進んでいるという噂もあるので、観ていない人への後学のためにも是非オススメしたい作品である。

⇒ミクロの決死圏の批評・評価

第4位 2001年宇宙の旅

あらすじ

黒い石碑のような物体が月面で発掘され、木星に向かって強烈な放射能を発射していた。その物体は地球人類が別の惑星からコンタクトを受けた最初の生命体であった。調査のため科学者たちは宇宙船ディスカバリー号で木星へ旅立つ。操縦士はディスカバリー号に故障が起こるという謎のメッセージを、宇宙船のコンピューターHAL9000から受け取る。そして宇宙船内で次々と起こるアクシデントの原因は、宇宙船のコンピューターが何者かの影響により人間の支配を始めようとする予兆だった。

やがて一人の宇宙飛行士が、幻覚のようなイマジネーションの世界に迷い込んでゆく。

注目ポイント&見所

作品のシナリオはこの映画に大きな意味を為していない。最初の猿人の出現と最後の胎児の出現に何か共通性があるかも知れないが、直接的に何を言いたいのかが全く不明に作られており、それがこの映画の大きな特徴である。つまりスタンリー・キューブリック監督のイマジネーションを観るというところにのみ映画の要点があり、苦虫をかみつぶすような顔で理解しようと努力してもそれが徒労に終わってしまうという、ギミックも何もない映画である。イメージキャプチャーを鑑賞する絵画的な作品と理解すればよい。

⇒2001年宇宙の旅の批評・評価

第5位 エイリアン

あらすじ

宇宙から地球への帰還中だった宇宙貨物船を管理するコンピュータ「マザー」は、異星よりの信号を傍受した。指令により異星からの電波を傍受した場合には要調査との契約があり、宇宙船は信号の発信源である惑星へ向かう。そして惑星に降り立ち調査をする隊員の一人が、卵らしき物体を発見し、それを覗き込んだとき、謎の物体が卵から飛び出し隊員のヘルメットに取り憑いてしまう。

船内に戻り取り除こうとすると、強烈な酸が溶け出し船内は危険に晒される。しばらくしてその生き物は死んでしまったように見え、取り憑かれた隊員も復活した様子だった。しかし食事時にその隊員が突然苦しみ始め、やがてその体を食い破り、エイリアンの幼虫が外へ飛び出す。船内へ逃げ込んだそのエイリアンは脱皮を繰り替えし、巨大に成長して船員を次々と餌食にし始めた。

注目ポイント&見所

陰湿で狭苦しい船内の風景をバックに、エイリアンが不意を突いて船員を次々と襲い始めるシーンでは、何重にもなった奇妙な口のみが映し出され、船員の顔に迫り来るアップが恐怖感を煽る。最終的に主人公リプリーと対決するまで全貌を表さないエイリアンだが、正体が解らないものに一人ずつ襲われるという緊迫感が作品の恐怖感を増長させている。最後に結末だと思っていたところ、もう一つどんでん返しがあり、恐怖が波状攻撃で襲ってくるシーンにエンドロールまで息つくヒマがない。

⇒エイリアンの批評・評価

第6位 復活の日

あらすじ

東西冷戦の時代、東ドイツにある軍の細菌ラボからM-88ウイルスが盗まれる。ウイルスは強烈な毒性を持ち、-10℃で増殖を起こし始める。ウイルスを盗んだスパイは、飛行中にアルプスの山に激突し墜落してしまった。やがて雪解けを迎え、埋もれていたM-88が増殖し、世界中の空中に飛散してゆき、南極観測隊以外の人類は滅亡してしまった。南極に残された各国基地のメンバーは数百人。皆が一カ所に集い人類の存続を賭けた生活が始まるが、昭和基地の地震学者が、アメリカ東部で巨大地震が発生することを予知する。ウイルスの影響で無人になったホワイトハウスでは、死亡前に気が変になった将校が核ミサイルの安全装置を解除していた。巨大地震が発生するとその衝撃が敵国のミサイル攻撃だと認識され、世界中に報復ミサイルが飛び出すシステムであり、南極もそのターゲットになっていた。もし地震が起これば南極に生き残った人間までが死ぬことになり、人類の未来が完全に絶たれる危機がすぐそこに迫っていた。

注目ポイント&見所

細菌兵器というパンデミックで人類死滅の危機を迎え、さらに核兵器がその追い打ちを掛けるように人類最後の日を迎える準備をしているという、二重の仕掛けが恐怖感を煽る。僅かに生き残った人類の知恵と勇気がカギを握る展開に、最後まで目が離せないシナリオの魔術に金縛りにされる。

⇒復活の日の批評・評価

第7位 海底二万哩

あらすじ

1868年、南太平洋を航行する船舶が、次々と沈没させられる事故が頻発する。港町ではその事故を恐れ、出港出来ない船で溢れかえっていた。アメリカの政府は調査船を出し、その原因を探るため出港するが、事件は起こらず帰港しようとした当日に事故に遭う。事故の原因である犯人は潜水艦だった。転覆させられ残った調査隊の三人は潜水艦へ辿り着き、囚われの身になってしまった。その船長は天才科学者のネモという船長で、自分で開発した潜水艦ノーチラス号で太平洋を巡り旅を続けていた。ネモ船長は平和主義であり、諍いの絶えない陸上へ上がるのを拒否し航海を続けている。そして自らが開発した、海水を利用した半永久的なエネルギーシステムを持っていたが、それを狙う各国の軍隊との確執により、戦わざるを得ない状況に直面してゆく。

注目ポイント&見所

ディズニーが制作した映画らしく、世界平和を謳うテーマの中にコミカルなシーンが数多く織り込まれており、潜水艦ノーチラス号が航海を続ける中での海中生活がユニークに紹介されている。コメディタッチで基本的には楽しい映画であるが、ラストは戦いの場面に直面する。しかしネモ船長がヒーローとして最後を迎えるところなども、しっかりと感動的に描かれており、家族でも楽しめる内容となっている。

⇒海底二万哩の批評・評価

第8位 コンタクト

あらすじ

天文学者のエリーは探査と研究を続ける中、先の見えない研究を理由にプロジェクトを打ち切られてしまう。孤軍奮闘し何とか新しいスポンサーを獲得した彼女は、ニューメキシコの天文台で探査を続ける中、恒星ヴェガ付近から発せられる電波を受信しその解析を急ぐ。やがて解析は進み、その内容が素数の配列だという事実に気付いたエリーは、さらに分析を推し進め、複雑な数字の中に含まれた設計図を読み取ることに成功した。設計図は電波が送られてきた恒星への移動手段だと判断され、その設計図を元にした空間移動ポッドが建設される。そして世界中が注目する中、飛行士を乗せた実験が行われようとする寸前で、宗教家の自爆テロでポッドは飛行士と共に破壊されてしまった。恒星への移動が出来なくなり同僚も失って落胆するエリーに、同じポッドが北海道で同時建設されていた報告を聞き、彼女は自ら恒星への移動のため日本へ向かった。

注目ポイント&見所

科学分析というストーリーの中で、発見があり、ドラマがあり、解析がありで、ゆっくりした物語の中に異様な緊迫感が漂いスリルが窺える。本来間延びしてしまうような展開が、徐々に加速がつくようにクライマックスへと流れ、いざ出発という時点でのどんでん返し。そしてその裏をかく新たな展開がラストへの大きな物語の動きに繋がり、感動のラストシーンが静かに訪れ幕を引く。天文学に精通していなくても充分に楽しめる飽きのこないストーリーである。

⇒コンタクトの批評・評価

第9位 ジュラシック・パーク

あらすじ

恐竜発掘のスペシャリストである科学者三人が、ハモンド氏が研究施設を置く南米コスタリカの孤島に招待された。そこに到着した一行が目にしたものは「ジュラシック・パーク」と書かれた看板の奥にある恐竜のテーマパークであった。そこでは遺伝子学の権威が世界各国から集められ、生きた恐竜を科学の力で再生させ、来るべき開園に備え準備が進められていた。園内を案内されるうちに、一行は本物の恐竜たちと遭遇し呆気にとられる。しかしそこには肉食恐竜も存在しており、研究を進める中で、自ら卵を孵化させるところにまで進化していた。やがて園内のスタッフに裏切り者が現れ、その人物の身勝手な行動により園内の安全装置が切れてしまい、凶暴な肉食恐竜たちが柵を越え、人間のエリアに侵入を開始してくるのだった。

注目ポイント&見所

監督のスティーブン・スピルバーグがベストセラー小説を映画化したもので、生々しい恐竜たちのVFXが初めて披露された記念碑的作品である。従来の映画で動いていた恐竜のイメージとは全く違う、生きている恐竜と言っても過言ではない、原寸大の超リアルな映像が堪能できる。パニックになって逃げ回る人間とのやりとりもスリルに満ち、緊迫感に満ちた時間があっという間に過ぎてゆく。

⇒ジュラシック・パークの批評・評価

第10位 ブレード・ランナー

あらすじ

2019年、劣悪な環境汚染から地球人は宇宙へ進出し、残された人々は人口過密な都市のカオスにまみれて生きていた。ある日、遺伝子工学により開発された「レプリカント」というサイボーグが、宇宙開発の現場で殺人を起こし地球に逃げてくる。造反したレプリカントの処刑を専門とする「ブレードランナー」のデッカードは、地球に逃げてきた4人のレプリカントを追い詰めてゆくが、彼らは予め寿命が定められており死期が迫りつつあった。寿命を延ばす手段を求め、彼らは自分たちを造った企業の社長を脅迫するが手立てはなく、その場で社長を殺害する。そしてレプリカントを追ってきた、デッカードとの最後の対決を迎える。

注目ポイント&見所

日本の新宿やチャイナタウンのイメージを模した風景が入り交じり、映画に独特な空気感を漂わせている。その退廃的な背景の中に斬新なスタイルの空を飛ぶ車が登場し、アンドロイドもどこか風変わりな容貌で、希望のない未来の象徴がよく表現されている。緻密な演出で描かれる近未来の独特な空気の中で、人間の傲慢さの副産物である、哀しい運命を背負ったアンドロイドの葛藤がよく描かれている。

⇒ブレード・ランナーの批評・評価

第11位 スペース・カウボーイ

あらすじ

40年前、アメリカ初の宇宙飛行を体験する筈だった、テストパイロットチーム「ダイダロス」のメンバーたちは、その夢が叶うことなく軍を退役し、悠々自適の老後を過ごしていた。ある日、元ダイダロスのフランクにNASAから声が掛かる。旧ソ連の通信衛星がトラブルを起こし、ロシアと合同で修理をすることになったが、その衛星にはフランクの設計したシステムが組み込まれており、修理が出来る人間は彼しか残されていなかった。自分の設計がロシアの衛星に使用されていた事に立腹したフランクは、ダイダロスのメンバーで宇宙へ行くことを条件に突きつけ依頼を承諾する。再結成されたチーム・ダイダロスは老人ばかりのチームだが、NASAの若いメンバーに馬鹿にされながらも、果たせなかった宇宙への夢に向かい、老骨にムチを入れながら日々の鍛錬を開始する。やがて無事に宇宙へ辿り着いたダイダロスの目の前で、あり得ない事実が発覚する。

注目ポイント&見所

クリント・イーストウッドの監督・主演・制作という作品であり、宇宙ものでありながら、タイトルにある”カウボーイ”というワイルドなイメージが満載されている。シニカルなブラックジョークとユーモアに溢れ、宇宙空間でのリアルな映像と緊迫したシーンも充分見応えがあり、最後はきっちりと感動させてくれる、イーストウッド流の痛快SF作品である。

⇒スペース・カウボーイの批評・評価

第12位 X-ファイル・ザ・ムービー

あらすじ

数万年もの昔、地球に不時着したUFOのエイリアンが、原始人との争いで殺された際に、自らの体内にある殺人ウイルスを地中に残していた。ある日、テキサスの田舎町で遊ぶ一人の少年が大きな洞窟へ落下し、原始人の頭蓋骨を発見した際、エイリアンの残したウイルスに感染し、救助に訪れたレスキュー隊と共に絶命してしまう。一方、ダラスの連邦ビルに仕掛けられた爆弾の処理で現場に入っていたFBIのモルダーとスカリーは、連邦ビルの隣に仕掛けられていた爆弾を発見するも、処理はかなわずビルは大爆発を起こし、少年1人とレスキュー3人が犠牲になる。検死の結果、遺体は爆破によるものではなく、謎のウイルスに感染し既に死んでいたものだと判明する。その爆破事件の背景で動く不可解な真実を追って、二人の捜査官は調査に乗り出した。

注目ポイント&見所

謎解きのヒントになる場面があちこちに飛び火し、クライマックスで結実するジグソーパズルのようなストーリー展開がスリリングである。マジェスティックという秘密結社の陰謀が大きなカギを握っているのだが、エイリアンの登場するラストまでのプロセスに面白さが凝縮されており、SFという認識で観るよりミステリーという視点で観るべき作品である。

⇒X-ファイル・ザ・ムービーの批評・評価

第13位 2012

あらすじ

古代マヤ人が2012年に予言した世界の終末。2009年にインドの科学者が地球の内核が溶けはじめた事実を発見し、数年後に地殻変動により世界が滅びる事を知る。世界の滅亡を知ったアメリカ大統領は、主要先進国の首脳を集め報告する。その会議の結果、先進国が協力し中国の奥地で密かに巨大船を製造し、限られた人間だけを脱出させる準備に着手し始める。極秘の人類存続計画の下では、歴史的な美術品を秘かに偽物とすり替え、文化遺産の保護や生存人類の取捨選択が開始される。やがて世界各地で地殻大変動が起き始め、次々と壊滅して行く都市を背景に、主人公の一家は生き残る術を必死に探し、ノアの方舟が建造されている中国大陸の深い山奥へと向かう。

注目ポイント&見所

圧倒的なVFX映像の連続が壮絶な終末的パニックを描き、スケールの大きさが充分に堪能できる。そして握った事実を最後まで一般社会に公開せず、秘密裏に陰で暗躍する政府の陰謀というテーマも見え隠れし、パニック映画につきもののお約束的な醜聞も織り込まれている。崩壊した家庭の復活という非常事態における人間ドラマなど、終末論には欠かせないネタが満載で、分かっていながらも最後まで目が離せない王道の展開を見せてくれる。

⇒2012の批評・評価

第14位 ザ・フライ

あらすじ

空間移動の研究者であるセスは、自ら開発した物質転送ポッドで無機物の移動を成功させていた。ある日記者の女性との会話でヒントを得たセスは、ついに生命体の転送に成功する。しかしその女性記者と元恋人との関係に横恋慕した彼は、やけを起こし酩酊したまま自らポッドに入り転送の実験台となる。実験は成功し何事もないように思えたが、次第に自分の中で経験したことのないエネルギーに満たされて行く感覚を覚えはじめ、体力は以前と比較できないほど向上する。その原因を探るためポッドに残された記録を分析すると、実験の際、ポッドの中に一匹のハエが混じっていた事実が判明する。セスの体力はそのハエの遺伝子からもたらされていたのであった。やがて彼の体は遺伝子の影響から次第にハエに変化し始め、思考回路までがハエになってゆき、恐ろしい結末へと向かってゆく。

注目ポイント&見所

デビッド・クローネンバーグ監督のお得意とする、グロテスクな描写が堪能できる。昔からSFの世界ではよくあるマッド・サイエンティストの悲哀というものが描かれ、ドラマ性と非現実的な描写が見事に融合された、典型的な変身譚であるが、グロ描写に弱い人は注意が必要な作品である。

⇒ザ・フライの批評・評価

第15位 マッド・マックス シリーズ(1~2)

あらすじ

荒廃した近未来の地球を背景に、荒れた社会に蔓延る悪と正義の対立を描く。マックスという交通取り締まりの警官が、暴走族との戦いで家族を失い、復讐を果たしながらも悲嘆に暮れ、荒野へ向かって旅に出る。いつしか世界の二大勢力による大戦争が起こり、壊滅した社会の中で生き抜くための殺戮がくり広げられる中、生き残ったマックスはガソリンをめぐり再び暴走族との抗争に巻き込まれる。そして出会ったキャンプの連中と共に、暴走族との追走劇を繰り返し勝利を手にするが、再び彼は独り荒野へ旅立ってゆく。

注目ポイント&見所

荒廃した社会の中での戦いを、車という武器でくり広げてゆくアクションであるが、今までにないダイナミックなカメラワークと、スタントの生存が危ぶまれるような壮絶なクラッシュのシーンが圧巻である。クラッシュする車の動きにシンクロする、スピード感を象徴する車線のクローズアップが、スリリングなカーチェイスに拍車を掛ける。

⇒マッド・マックスの批評・評価
⇒マッド・マックス2の批評・評価

第16位 デューン 砂の惑星

あらすじ

人類が宇宙帝国を築いた遙か遠い未来、思考を持つ機械の反乱を鎮圧した人類は、大王皇帝、宇宙協会、大公家連合と大きな三つの勢力に分かれていた。大王皇帝は、不老不死の薬が産出され莫大な富を誇る砂漠の惑星アラキスを、従弟のレト公爵に譲渡するが、その反面、大公家社会で人気を誇るレト公爵を失脚させようと目論んでいた。アラキスに到着したレトのアトレイデス家は、身内の裏切りと敵対する勢力の襲撃に合う。
ハルコネン男爵に捕えられたレト公爵は自害し、息子ポウルと母ジェシカは砂漠へ逃げ延び、二人はアラキスの原住民であるフレーメンに紛れ込む。強力な戦闘能力を持つフレーメンの下で修行を積んだポウルは、生命の水によって未来を透視する能力を身につける。彼は砂漠に生息する巨大な砂虫を操る術も身につけ、フレーメンから妻を娶ったポウルは偉大な指導者として戦いに臨んでゆく。

注目ポイント&見所

スペースオペラとしての大きな世界観は背景にあるが、それ以前にデビッド・リンチのファンが喜びそうな変態世界が前面に描かれている。理解しがたい内容にがっかりする人もいるだろうが、デビッド・リンチが撮った映画という事を大前提として観ることを心掛けておかなければ、得られるものはないだろう。

⇒デューン 砂の惑星の批評・評価

第17位 第9地区

あらすじ

20年前、南アフリカの首都ヨハネスブルグ上空に現れた巨大UFOは、空中で静止したまま全く微動だにしなかった。痺れを切らした政府がヘリにより捜索隊を派遣し船内へ侵入したが、宇宙船は故障で操縦不能になり、船内は難民エイリアンで溢れかえっていた。彼らを地上へ移動し、難民キャンプの第9地区へ移住させたが、彼らは増殖し20年の間に180万人に増え、地域住民との諍いが絶えなくなっていた。エイリアンたちを第10地区へ強制移動する計画が持ち上がり、強制執行の役割を担ったヴィカスはエイリアンとの交渉に奔走するが、スラムに馴染んだ彼らとの交渉は難航するばかりだった。そして交渉に向かったある家でヴィカスは奇妙な液体を浴びてしまい、それがきっかけで体に変調を来し、彼の左腕はエイリアンのものに変化してゆく。やがてヴィカスをめぐり事態は大きく動き始める。

注目ポイント&見所

「エビ」と呼ばれるエイリアンの扱いが、南アフリカの人種問題に沿ったかのように描かれており、エイリアンたちの傍若無人な振る舞いと、人間との確執がユニークに描かれている。実写とSFXの融合で撮られたエイリアンの表情もおもしろおかしく、軍隊と争いになるシーンは、新人監督らしからぬリアルな描写で、ストーリーもユニークな作品である。

⇒第9地区の批評・評価

第18位 インデペンデンス・デイ

あらすじ

突如地球にやって来た巨大UFO。世界主要都市の上空に同時出現したUFOは、人類への攻撃を一斉に開始し、各国都市は壊滅状態に追い込まれる。アメリカでも大きな主要都市に現れたUFOが、ホワイトハウスとの交渉も空しく破壊の限りを尽くしてゆく。やがて空軍による反撃が始まるもバリアーによって阻まれ、ミサイル攻撃は通用しなかった。アメリカの中枢部は秘密私設であるエリア51に避難し、捕虜として捉えた宇宙人から地球人類を絶滅させるという侵略目的を聞き出す。その中でコンピュータ技師のデビッドが、コンピュータウイルスをUFOに感染させ、一時的にバリアーを停止させる作戦を思いつく。その作戦を実行するため、デビッドは地球に不時着し保管されていたUFOに乗り込み、空軍パイロットと共に空中に浮かぶ巨大母船への侵入に向かった。

注目ポイント&見所

UFOが地球を攻撃する特殊撮影はかなりリアルに描かれており、緊迫感の凄さは半端でない。スケールの大きさにも拘わらず、コメディタッチの部分も多く、エイリアンの描き方にしてもユニークなシーンが多い。記録的な制作予算に裏付けられた当時では最新の映像であり、ウィル・スミスやジェフ・ゴールドブラムといった役者の個性も発揮され、エンターテインメント性に溢れた娯楽作品である。

⇒インデペンデンス・デイの批評・評価

第19位 遊星からの物体X

あらすじ

1982年アメリカ南極観測隊の基地へ1匹の犬が逃げこんでくる。犬はヘリから狙い撃ちされていたが、狙撃手はアメリカ基地の隊員より射殺される。ヘリはノルウェーのものであり、犬1匹を殺す理由を解明するためパイロットのマクレディは、医師をヘリに乗せノルウェー基地へ向かう。しかしそこはすでに廃墟となり、隊員の変死体や焼死体に不可思議な氷の塊が見つかる。やがて犬舎の中で保護されていた犬が変身し、周りの犬を襲いはじめた、パニックになった犬の悲鳴を聞き駆けつけた隊員の足に触手が絡み、後でやってきたマクレディは火炎放射でその物体を焼き殺す。そしてノルウェー基地で発見したビデオから、犬に取り憑いた化け物の正体が朧気に理解されてゆく。やがて化け物に憑依された隊員が正体を露呈し基地内で事件が起こる。隊員間では不信感が生まれ、化け物の反応を確かめるため、各々が採取した血液に熱線を反応させ、誰が同化されているかという実験が開始された。

注目ポイント&見所

ジョン・カーペンターの特殊効果映像と、薄暗い密室状態の基地でくり広げられるアクシデントの緊迫感が、映画全体に異様な緊張感を醸し出している。ホラー映画にありがちではあるが、油断していると突然腰が抜けるようなおぞましい化け物の変身シーンが登場するので、心の準備をしっかりと持ち鑑賞に備えることを推奨したい。

⇒遊星からの物体Xの批評・評価

第20位 ターミネーター シリーズ(1~2)

あらすじ

1984年のロサンゼルスに殺人アンドロイドのターミネーターが出現する。彼はコンピュータが支配する未来の権力集団から送られ、過去に生まれる未来社会の救世主を抹殺する目的で送り込まれた。その救世主の母親として現在に生きるサラ・コナーの命を狙い、ターミネーターは同じ名前のサラを二人殺し、本物のサラにも危険が迫っていた。そして未来からまだ生まれていないサラの息子の同胞であるカイルが訪れ、サラの殺害計画を阻止するためターミネーターと戦いを開始する。サラは助かりカイルは死亡するが、サラの胎内にはカイルの子供、未来の救世主ジョンが宿されていた。そして数年が経ち、少年に成長したジョンと、その母サラの前に、未来から新たな刺客と、未来のジョンからターミネーターが送り込まれてきた。人類の存亡を賭け未来の運命を決めるターミネーターの戦いが再び始まった。

注目ポイント&見所

タイムパラドックスに疑問点は残るものの、最初のターミネーターでのシュワちゃんのアクションと、「T2」の画期的なSFXを楽しむという大前提で観れば、エンターテインメント性は高く、作品のクオリティにも満足するだろう。1のB級感覚も捨てたものではないが、「T2」は超がつく映像リアリティを持った、全く別次元のダイナミズムである。

⇒ターミネーターの批評・評価
⇒ターミネーター2の批評・評価

第21位 ザ・コア

あらすじ

地球の核(コア)の回転が停止し、世界各国での動物の異常行動、ペースメーカー使用者の突然死、スペースシャトルの電子機器異常、さらにスーパーストームなどで地上は大混乱に陥る。そして磁場を失った地球が、遮断のなくなった太陽光線をまともに受け、1年後に地球滅亡と結論付けられた。対策として地球の中心で核爆発を行い、コアの回転を人為的に再生させるという作戦が立案され、実行に移す計画としてペンタゴンへ世界中から各分野のスペシャリストが招集される。6人編成のチームが地下潜行の特殊車両「バージル」に搭乗し、2,000マイルの地底へ1,000メガトンの核弾頭を搭載して出発した。地中で障害物をくぐり抜けながら前進を続けて行くが、途中で大きな障害物に遭遇し、灼熱のマグマを回避する作業の際に、乗組員の三名が事故により犠牲となってしまう。残った三人はようやくコアに辿り着き、爆破作業に及びながら、地上へ帰る燃料が不足する状況に追い込まれる。

注目ポイント&見所

作品のポイントが冒頭に集中しており、世界中がパニックに陥る部分などは良く描かれている。SF的な地中に関する描写や設定が少々曖昧ではあるが、全体を通した流れで観るとテンポが速く、次々と変化してゆくシーンに飽きさせない努力が窺え、アクションとして観る分には及第点であろう。

⇒ザ・コアの批評・評価

まとめ

ここに紹介したSF映画は、近年の大がかりなSF作品の先駆けとなったものを主体にセレクトし、発想のユニークさが垣間見える作品を紹介しました。中には有名ですでに観ている作品もあるとは思いますが、改めて他の作品と見比べたりしていただければ、作品に含まれる意図が読み取れ、他の映画作りのヒントとなった部分も知ることが出来るでしょう。これらの作品を観た人が連鎖反応を起こすように、他の映画への興味を持っていただければ有り難く思います。

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コメント

  1. ヨシヤスエバタ より:

    こんにちは
    SFファンとしては
    ギャラクシー・クエスト
    銀河ヒッチハイクガイド
    月に囚われた男
    オブリビオン
    新作ではオデッセイ
    この辺りは外せないかなと思います