アニー賞の概要
アニー賞は国際アニメーション映画協会が1972年に設立した賞で、アニメ作品と関係者に授与される賞である。「アニメのアカデミー賞」という異名を持つ。近年では各映画賞の中にもアニメ部門が併設されるようになったが、アニー賞は歴史が古くアニメ業界では特に名誉ある賞だと言われている。
賞が授与されるのは、映画アニメーションだけに留まらない。コマーシャルやテレビなどで放送されるアニメーションに対しての賞もあり、アニメ業界全体を盛り上げる役割を担っている。
アニメの振興に貢献したとして川本喜八郎、手塚治虫、宮崎駿、大友克洋、高畑勲、押井守の6名がウィンザー・マッケイ賞を授与されている。日本のアニメ業界にとっても、アニー賞は重要な位置づけにあると言える。
アニー賞の歴史・沿革
賞が設立された1970年代には、各映画賞にアニメ部門が存在しなかった。アニメ業界にも賞が必要だと声を上げたのが、『シンデレラ』(1950)のルシファーなどの声を担当している声優のジューン・フォーレイだった。国際アニメーション映画協会のハリウッド支部の社長が彼女の言葉を受け、アニー賞を設立した。ちなみに、アニー賞と名前を付けたのはジューン・フォーレイの夫で、アニメーションから因んで作られた言葉である。
ジューン・フォーレイは長年アニメ業界で活躍してきた人達の貢献に感謝するべきだと感じ、ウィンザー・マッケイ賞を創設した。アニー賞は名声や名誉だけでなく、伝統も重んじる素晴らしい賞へと進化していった。
アニー賞の歴代受賞作一覧
長編作品賞
| 開催回 | 開催年度 | 受賞作品 |
|---|---|---|
| 第52回 | 2024年 | 野生の島のロズ |
| 第51回 | 2023年 | スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース |
| 第50回 | 2022年 | ギレルモ・デル・トロのピノッキオ |
| 第49回 | 2021年 | ミッチェル家とマシンの反乱 |
| 第48回 | 2020年 | ソウルフル・ワールド |
| 第47回 | 2019年 | クロース |
| 第46回 | 2018年 | スパイダーマン: スパイダーバース |
| 第45回 | 2017年 | リメンバー・ミー |
| 第44回 | 2016年 | ズートピア |
| 第43回 | 2015年 | インサイド・ヘッド |
| 第42回 | 2014年 | ヒックとドラゴン2 |
| 第41回 | 2013年 | アナと雪の女王 |
| 第40回 | 2012年 | シュガー・ラッシュ |
| 第39回 | 2011年 | ランゴ |
| 第38回 | 2010年 | ヒックとドラゴン |
| 第37回 | 2009年 | カールじいさんの空飛ぶ家 |
| 第36回 | 2008年 | カンフー・パンダ |
| 第35回 | 2007年 | レミーのおいしいレストラン |
| 第34回 | 2006年 | カーズ |
| 第33回 | 2005年 | ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ! |
| 第32回 | 2004年 | Mr.インクレディブル |
| 第31回 | 2003年 | ファインディング・ニモ |
| 第30回 | 2002年 | 千と千尋の神隠し |
| 第29回 | 2001年 | シュレック |
| 第28回 | 2000年 | トイ・ストーリー2 |
| 第27回 | 1999年 | アイアン・ジャイアント |
| 第26回 | 1998年 | ムーラン |
| 第25回 | 1997年 | キャッツ・ドント・ダンス |
| 第24回 | 1996年 | トイ・ストーリー |
| 第23回 | 1995年 | ポカホンタス |
| 第22回 | 1994年 | ライオン・キング |
| 第21回 | 1993年 | アラジン |
| 第20回 | 1992年 | 美女と野獣 |
