ベルリン国際映画祭の概要
ベルリン国際映画祭とは世界三大映画祭の1つである。大都市で開催されていることもあり、国際映画製作者連盟公認の国際映画祭のうち第1位の来場数を誇る(2006年当時)。コンペティション部門の最優秀賞である金熊賞は、ベルリン市の紋章から因んで名付けられた。
他の映画祭よりも社会派の作品がノミネートされやすく、新人監督の発掘にも力を注いでいる。またそれと同時に、ベルリン国際映画祭ならではの取り組みが行われている。LGBTやクィアをテーマにした作品を表彰するためにテディ賞が新設され、子ども映画部門では子供の審査員によって最優秀賞が選ばれている。
ベルリン国際映画祭の歴史・沿革
1951年西ドイツが東ドイツに対して、豊かさと自由の象徴を示すためにベルリン国際映画祭を開催した。そこには政治的な意図も含まれていた。最初の頃は大衆投票によって賞が選出されていた。1955年に国際映画製作者連盟に公式に認められ、国際的な審査員が選出するようになった。
「コンペティション部門、フォーラム部門、パノラマ部門、レトルスペクティブ部門、青少年映画部門、ドイツ映画部門」の6つの部門に分かれており、それぞれディレクターが異なっている。『小さいおうち』(13)で黒木華が主演女優賞を受賞したり『キャタピラー』(10)で寺島しのぶが主演女優賞を受賞したり、日本映画との関わりも深い。
ベルリン国際映画祭の歴代受賞作一覧
金熊賞(最優秀作品賞)
開催回 | 開催年度 | 受賞作品 |
---|---|---|
第73回 | 2023年 | アダマン号に乗って |
第72回 | 2022年 | Alcarras(原題) |
第71回 | 2021年 | アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版 |
第70回 | 2020年 | 悪は存在せず |
第69回 | 2019年 | シノニムズ |
第68回 | 2018年 | タッチ・ミー・ノット ローラと秘密のカウンセリング |
第67回 | 2017年 | 心と体と |
第66回 | 2016年 | 海は燃えている イタリア最南端の小さな島 |
第65回 | 2015年 | 人生タクシー |
第64回 | 2014年 | 薄氷の殺人 |
第63回 | 2013年 | 私の、息子 |
第62回 | 2012年 | 塀の中のジュリアス・シーザー |
第61回 | 2011年 | 別離 |
第60回 | 2010年 | 蜂蜜 |
第59回 | 2009年 | 悲しみのミルク |
第58回 | 2008年 | エリート・スクワッド |
第57回 | 2007年 | トゥヤーの結婚 |
第56回 | 2006年 | サラエボの花 |
第55回 | 2005年 | U-Carmen e-Khayelitsha |
第54回 | 2004年 | 愛より強く |
第53回 | 2003年 | イン・ディス・ワールド |
第52回 | 2002年 | 千と千尋の神隠し |
第52回 | 2002年 | ブラディ・サンデー |
第51回 | 2001年 | インティマシー 親密 |
第50回 | 2000年 | マグノリア |
第49回 | 1999年 | シン・レッド・ライン |
第48回 | 1998年 | セントラル・ステーション |
第47回 | 1997年 | ラリー・フリント |
第46回 | 1996年 | いつか晴れた日に |
第45回 | 1995年 | ひとりぼっちの狩人たち |
第44回 | 1994年 | 父の祈りを |
第43回 | 1993年 | ウェディング・バンケット |
第43回 | 1993年 | 香魂女 湖に生きる |
第42回 | 1992年 | わが街 |
第41回 | 1991年 | HOUSE OF SMILES |
第40回 | 1990年 | つながれたヒバリ |
第40回 | 1990年 | ミュージックボックス |
第39回 | 1989年 | レインマン |
第38回 | 1988年 | 紅いコーリャン |
第37回 | 1987年 | THE THEME |
第36回 | 1986年 | Stammheim |
第35回 | 1985年 | ウェザビー |
第35回 | 1985年 | Die Frau und der Fremde |
第34回 | 1984年 | ラヴ・ストリームス |
第33回 | 1983年 | Ascendancy |
第33回 | 1983年 | THE BEEHIVE |
第32回 | 1982年 | ベロニカ・フォスのあこがれ |
第31回 | 1981年 | 急げ、急げ |
第30回 | 1980年 | Heartland |
第30回 | 1980年 | Palermo or Wolfsburg |
第29回 | 1979年 | David |
第28回 | 1978年 | Ascensor |
第28回 | 1978年 | MAX’S WORDS |
第28回 | 1978年 | THE TROUT |
第27回 | 1977年 | 処刑の丘 |
第26回 | 1976年 | ビッグ・アメリカン |
第25回 | 1975年 | THE ADOPTION |
第24回 | 1974年 | グラヴィッツおやじの年季奉公 |
第23回 | 1973年 | 遠い雷鳴 |
第22回 | 1972年 | カンタベリー物語 |
第21回 | 1971年 | 悲しみの青春 |
第20回 | 1970年 | なし |
第19回 | 1969年 | 最初の仕事 |
第18回 | 1968年 | Ole dole doff |
第18回 | 1968年 | PORTRAIT D’ORSON WELLES |
第17回 | 1967年 | 出発 |
第16回 | 1966年 | 袋小路(1966) |
第15回 | 1965年 | アルファヴィル |
第14回 | 1964年 | 野性のもだえ |
第13回 | 1963年 | 武士道残酷物語 |
第13回 | 1963年 | Il diavolo |
第12回 | 1962年 | 或る種の愛情 |
第11回 | 1961年 | 夜 |
第10回 | 1960年 | ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯 |
第9回 | 1959年 | いとこ同志(1959) |
第9回 | 1959年 | 白い荒野 |
第8回 | 1958年 | 野いちご |
第8回 | 1958年 | ペリ |
第7回 | 1957年 | 十二人の怒れる男 |
第7回 | 1957年 | 生命の神秘 |
第6回 | 1956年 | 舞踏への招待 |
第5回 | 1955年 | THE RATS |
第4回 | 1954年 | ホブスンの婿選び |
第3回 | 1953年 | 恐怖の報酬 |
第2回 | 1952年 | 春の悶え |
第1回 | 1951年 | 裁きは終りぬ |
第1回 | 1951年 | ジープの四人 |
第1回 | 1951年 | シンデレラ |
第1回 | 1951年 | Beaver Valley |
第1回 | 1951年 | LITTLE NIGHT GHOSTS |
第1回 | 1951年 | SANS LAISSER DADRESSE |