ヴェネチア国際映画祭の概要
ヴェネチア国際映画祭とはイタリアのヴェネチアで開催されている映画祭で、世界三大映画祭の1つである。世界最古の歴史を持っており、2006年時点では約174000人の来場者数があった。イタリアだけではなく、世界中から注目を集めている映画祭である。
マーケットを持たず、芸術的な側面が強い映画祭だった。だが、2002年にマーケットが併設されるようになり、商業的な意味合いの比重が高まってきている。日本とも浅からず縁があり、北野武監督の『監督・ばんざい!』(07)に因んで2007年から監督・ばんざい!賞が新設されている。(監督・ばんざい!賞は将来に渡って活躍が期待される監督に贈られる賞である)
ヴェネチア国際映画祭の歴史・沿革
1895年から現代美術の国際美術展覧会として「ヴェネツィア・ビエンナーレ」が開催されている。ビエンナーレとはイタリア語で「二年に一度」という意味で、「美術のオリンピック」という異名を持っている。「ヴェネツィア・ビエンナーレ」には美術部門や建築部門などがあり、国同士の威信をかけて賞レースを行っている。
1932年8月6日第18回目の「ヴェネツィア・ビエンナーレ」で映画部門が新設された。それがヴェネチア国際映画祭の始まりだと言われている。途中、戦争で開催を中断せねばならないときが出てくるが、廃れることなく今日まで映画産業を盛り上げる一端を担っている。
ヴェネチア国際映画祭の歴代受賞作一覧
金獅子賞(最優秀作品賞)
開催回 | 開催年度 | 受賞作品 |
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第80回 | 2023年 | 哀れなるものたち |
第79回 | 2022年 | 美と殺戮のすべて |
第78回 | 2021年 | あのこと |
第77回 | 2020年 | ノマドランド |
第76回 | 2019年 | ジョーカー |
第75回 | 2018年 | ROMA/ローマ |
第74回 | 2017年 | シェイプ・オブ・ウォーター |
第73回 | 2016年 | 立ち去った女 |
第72回 | 2015年 | 彼方から |
第71回 | 2014年 | さよなら、人類 |
第70回 | 2013年 | ローマ環状線、めぐりゆく人生たち |
第69回 | 2012年 | 嘆きのピエタ |
第68回 | 2011年 | ファウスト(2011) |
第67回 | 2010年 | SOMEWHERE |
第66回 | 2009年 | レバノン |
第65回 | 2008年 | レスラー |
第64回 | 2007年 | ラスト、コーション |
第63回 | 2006年 | 長江哀歌(エレジー) |
第62回 | 2005年 | ブロークバック・マウンテン |
第61回 | 2004年 | ヴェラ・ドレイク |
第60回 | 2003年 | 父、帰る |
第59回 | 2002年 | マグダレンの祈り |
第58回 | 2001年 | モンスーン・ウェディング |
第57回 | 2000年 | チャドルと生きる |
第56回 | 1999年 | あの子を探して |
第55回 | 1998年 | いつか来た道(1998) |
第54回 | 1997年 | HANA-BI |
第53回 | 1996年 | マイケル・コリンズ |
第52回 | 1995年 | シクロ |
第51回 | 1994年 | 愛情萬歳 |
第51回 | 1994年 | ビフォア・ザ・レイン |
第50回 | 1993年 | ショート・カッツ |
第50回 | 1993年 | トリコロール 青の愛 |
第49回 | 1992年 | 秋菊の物語 |
第48回 | 1991年 | ウルガ |
第47回 | 1990年 | ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ |
第46回 | 1989年 | 悲情城市 |
第45回 | 1988年 | 聖なる酔っぱらいの伝説 |
第44回 | 1987年 | さよなら子供たち |
第43回 | 1986年 | 緑の光線 |
第42回 | 1985年 | 冬の旅 |
第41回 | 1984年 | 太陽の年 |
第40回 | 1983年 | カルメンという名の女 |
第39回 | 1982年 | ことの次第 |
第38回 | 1981年 | 鉛の時代 |
第37回 | 1980年 | アトランティック・シティ |
第37回 | 1980年 | グロリア |
第36回 | 1979年 | 受賞作品の選出はなし |
第35回 | 1976年 | 正式授賞なし |
第34回 | 1975年 | 正式授賞なし |
第33回 | 1972年 | 授賞作の選考なし |
第32回 | 1971年 | 授賞作の選考なし |
第30回 | 1969年 | 授賞作の選考なし |
第29回 | 1968年 | サーカス小屋の芸人たち 処置なし |
第28回 | 1967年 | 昼顔(1967) |
第27回 | 1966年 | アルジェの戦い |
第26回 | 1965年 | 熊座の淡き星影 |
第25回 | 1964年 | 赤い砂漠 |
第24回 | 1963年 | 都会を動かす手 |
第23回 | 1962年 | 家族日誌 |
第23回 | 1962年 | 僕の村は戦場だった |
第22回 | 1961年 | 去年マリエンバートで |
第21回 | 1960年 | ラインの仮橋 |
第20回 | 1959年 | 戦争・はだかの兵隊 |
第20回 | 1959年 | ロベレ将軍 |
第19回 | 1958年 | 無法松の一生(1958) |
第18回 | 1957年 | 大河のうた |
第17回 | 1956年 | 該当なし |
第16回 | 1955年 | 奇跡(1954) |
第15回 | 1954年 | ロミオとジュリエット(1954) |
第14回 | 1953年 | 該当なし |
第13回 | 1952年 | 禁じられた遊び |
第12回 | 1951年 | 羅生門 |
第11回 | 1950年 | 裁きは終りぬ |
第10回 | 1949年 | 情婦マノン |
第9回 | 1948年 | ハムレット(1948) |
第8回 | 1947年 | Sirena |
非公式 | 1946年 | 南部の人 |
非公式 | 1942年 | 偉大なる王者 |
非公式 | 1942年 | Bengasi |
非公式 | 1941年 | 世界に告ぐ |
非公式 | 1941年 | LA CORONA DI FERRO |
非公式 | 1940年 | 白夜の果てに |
非公式 | 1940年 | L’assedio dell’Alcazar |
第7回 | 1939年 | Abuna Messias |
第6回 | 1938年 | 空征かば |
第6回 | 1938年 | 美の祭典 |
第6回 | 1938年 | 民族の祭典 |
第5回 | 1937年 | シピオネ |
第5回 | 1937年 | 舞踏会の手帖 |
第4回 | 1936年 | リビヤ白騎隊 |
第4回 | 1936年 | Der Kaiser von Kalifornien |
第3回 | 1935年 | アンナ・カレニナ(1935) |
第3回 | 1935年 | おもかげ(1935) |
第2回 | 1934年 | アラン |
第2回 | 1934年 | ドン・ファン(1934) |
第2回 | 1934年 | Teresa Confalonieri |
第1回 | 1932年 | 自由を我等に |